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凸版印刷、ビジネス向けメタバースサービス基盤「MiraVerse」を2022年4月から提供

2022年2月22日(火)IT Leaders編集部

凸版印刷は2022年2月21日、ビジネス向けメタバースサービス基盤「MiraVerse」(ミラバース)を2022年4月から提供すると発表した。現実空間の色味や質感などを正確に取り込んだ仮想空間をメタバースとして構築する。この中で、商談や協調作業といったビジネスが可能になる。販売目標として、2025年度に関連受注を含め100億円を掲げる。

 凸版印刷の「MiraVerse」は、ビジネス向けのメタバースサービス基盤である(画面1)。現実空間の色味や質感などを正確に取り込んだ仮想空間をメタバースとして構築する。この中で、商談や協調作業といったビジネスが可能になる。ビジネス用途でメタバースを運用する上で必要な、構成要素の管理機能、改竄対策機能、アバターの本人認証機能、などをワンストップで提供する。

画面1:「MiraVerse」を使ったバーチャル住宅展示場イメージ(出典:凸版印刷)画面1:「MiraVerse」を使ったバーチャル住宅展示場イメージ(出典:凸版印刷)
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 凸版印刷が以前から培ってきた高精細な画像データ処理や、形状を正確にデジタル化する3D計測を始めとした先端表現技術を核に、正確に空間を再現するとしている。この上で、クラウド上で管理した構成要素をユーザーが自由に組み合わせ、リアルな3D空間を生成する。これまで専門性が必要だったメタバースのワールドを、誰でも簡単に構築できるとしている。

 建物や製品・アートや自然など、様々なものを設計図や3D計測・色彩計測などを用いて正確に3Dデータ化する。4K/8Kの高精細・低遅延なオリジナルレンダリングエンジンとの組み合わせで、真正性を追求したメタバース空間を構築するとしている。インテリアなどでは、質感計測技術を用いることで、風合いまでを再現し、その場にいるかのような臨場感を提供するとしている。

 現実世界をそのまま取り込むだけでなく、アイデアや図面段階の試作品などの実在していないものも含めて、様々なデータを自在に組み合わせられる。こうして、ユーザーみずから新しいモノや空間を作り出せる。同基盤の機能はAPIとしても公開するため、外部のシステムと連携したサービスも構築可能である。

 メタバース内で自身の分身となるアバターのなりすまし対策として、同社が提供するアバター管理基盤「AVATECT(アバテクト)」と連携する。本人確認によってなりすましを防止する。

 想定する市場の1つは、ショールームなどのプロモーションである。正確な商品情報を提供し、顧客の購入意思決定を支援する。また、製造・設計の分野では、設計やデザインなどの協調作業に利用できる。教育・文化・観光の分野では、距離や身体的な制約を超えた新しい芸術鑑賞体験などでの活用を想定している。

 製品提供の背景として同社は、昨今、時間や空間の制約を超えた新たなコミュニケーションフィールドとしてメタバースが注目を集めていることを挙げる。しかし、「ビジネスや産業用途での活用には、情報の品質管理やセキュリティの面から、まだまだ発展途上にある」(同社)。

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