米Delphixの日本法人、Delphix Softwareは2022年4月20日、「アプリケーション開発基盤とテストデータの管理・運用」に関する調査結果を公開した。大企業の場合、開発環境の基盤はオンプレミス指向が強いことや、テストデータの作成に多大な時間がかかっていること、テストデータのマスキングが遅れていることなどが判明している。
Delphix Softwareは、「アプリケーション開発基盤とテストデータの管理・運用」に関する調査結果を公開した。大企業の場合、開発環境の基盤はオンプレミス指向が強いことや、テストデータの作成に多大な時間がかかっていること、テストデータのマスキングが遅れていることなどが判明している。
同調査は、Delphix Softwareがアイティメディア(キーマンズネット、TechTargetジャパン)の調査協力を得て実施したもの。従業員1000人以上のユーザー企業に属する技術・システム担当者を対象に、2021年9月7日~同年11月4日の期間で実施。有効回答数は101件、比較的大規模な企業の回答が中心で、年商規模1000億円以上が回答者全体の67%、従業員規模5000人以上が52%を占めているという。
大企業の7割はオンプレミスシステム利用継続の意向
調査内容として、企業規模、開発環境のシステム基盤の形態(オンプレミス/クラウド)、テストデータの準備方法、テストデータのマスキングについての実態などを尋ねている。
現在使用中のシステム基盤を尋ねたところ、72%の企業がメインフレームやオープン系システム中心、あるいは混在環境だった(図1)。システム基盤が「クラウド中心」と回答した企業は12%だった。
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メインフレームやオープン系システムを使用中の場合、クラウド移行もしくはクラウド活用の予定はあるかを尋ねた問いに対しては、70%が「未定」(59%)または「いいえ(移行予定はない)」(11%)と回答した。「はい」と回答した企業(システム基盤のクラウド移行を考えている企業)は30%だった。Delphixは、企業規模が大きいユーザー企業はオンプレミス指向が強いと指摘する。
半数以上の企業はテストデータの準備に24時間以上かかる
テストデータの準備方法を尋ねた問いでは、「ダミーデータ作成」と回答した人が59人で、「本番データを利用」と回答した人が52人だった。
テストデータの準備に最長でどれくらいの時間がかかっているかも尋ねている。「24時間以内」が10%で、50%は「1週間以内」(36%)または「1週間以上」(14%)と回答した。40%は「分からない」と回答した(図2)。
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Delphixは、テストデータの作成に時間がかかっていることから、テストデータの管理・運用がアプリケーション開発において1つのボトルネックとなっている可能性を指摘する。
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