Jリーグ加盟のプロサッカークラブ、川崎フロンターレ(神奈川県川崎市)は、「トイレ利用状況可視化システム」を開発した。同チームのホームゲームを開催する等々力陸上競技場のメインスタンドで実証実験を開始した。来場者は、会場内のQRコードを手元のスマートフォンで読み取って、94カ所のトイレの混雑状況をリアルタイムで確認できる。エッジコンピューティングプラットフォーム「Gravio」を提供したアステリアが2022年6月6日に発表した。
川崎フロンターレは、ホームゲームを開催する等々力陸上競技場において、「3密」が発生しないためのコロナ感染対策を検討していた。取り組みとして、アステリアのエッジコンピューティングプラットフォーム「Gravio」を販売する岡谷エレクトロニクスと共に「トイレ利用状況可視化システム」を開発した(写真1)。
トイレ利用状況可視化システムでは、約100個の開閉センサーを、等々力陸上競技場内のトイレ個室に設置し、扉の開閉状況によって個室の利用状況をリアルタイムで確認できるようにした。来場者は、手元のスマートフォンを使って、トイレの混雑状況をリアルタイムで確認可能である(写真2)。
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まずは、2022年5月14日から同年10月29日までに等々力陸上競技場で実施する計12試合で実証実験を行う。川崎フロンターレと岡谷エレクトロニクスは、Gravioを活用した感染対策の効果を測定することで、観戦者が安心できる安全な環境の構築を図る。
システムの利用は簡単で、来場者は、会場内のQRコードを手元のスマートフォンで読み取って、競技場内の94カ所のトイレの混雑状況をリアルタイムで確認できる。
Gravioは、データ連携ツール「ASTERIA Warp」の提供で培った技術をベースにIoT向けに開発した、IoT/エッジコンピューティングのためのプラットフォームである。アステリアは、センサーの無料貸出プログラムも用意している(関連記事:アステリア、AI搭載IoT統合エッジウェアの新版「Gravio 3」を発表)。