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積水ハウス、分譲マンションに顔認証システム、解錠や施設予約、置き配などに活用

2022年8月12日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

積水ハウスとNECは2022年8月9日、集合住宅に顔認証システムを活用する取り組みで連携すると発表した。第一弾として、2023年11月に完成予定の積水ハウスの分譲マンション「グランドメゾン溝の口の杜」にNECの顔認証システムを採用する。エントランスおよび玄関ドアの解錠や、共用施設の予約などに顔認証を利用する。

 積水ハウスは、2023年11月に完成予定の分譲マンション「グランドメゾン溝の口の杜」に、顔認証システム(NEC製)を導入する。エントランスおよび玄関ドアの解錠や、共用施設の予約などに顔認証を利用する(記事末の表1)。

 サービス事業者とも顔認証の活用で協業する。ウォーターサーバー用ボトルの置き配など、生活に密接したサービスの提供を予定している。今後も引き続きサービス事業者と協業し、決済や配送、家事代行やクリーニングなどの各種サービスの提供に向けた検証を実施する。

 今後の主な検証予定サービスの例は、以下の通り。

  • 居住者不在時の置き配(連携先:宅配事業者、ネットスーパー)
  • 自動販売機の顔認証決済(連携先:飲料メーカー、小売事業者)
  • EV充電器の顔認証決済(連携先:エネルギー事業者)
  • 共用施設利用料の顔認証決済(連携先:決済代行事業者)

 背景として、住宅には、鍵の置き忘れや紛失のリスクがある。また、不在時に荷物が受け取れずに再配達になってしまう問題、外出時の子どもや高齢者の安否確認のニーズ、不在時に代行サービスを利用するためのハードルの高さなど、住まい手が感じる不便や課題がある。顔認証により、これらを解消する。

表1:「グランドメゾン溝の口の杜」で提供する顔認証システム活用サービス(出典:積水ハウス)
サービス 内容
居住者のエントランス・玄関ドアの解錠 マスクを装着したまま非接触で解錠が可能。荷物などで両手が塞がっていてもスムーズに入館・入室でき、感染症対策としても有効。鍵を忘れたり紛失したりして自宅に入れないというリスクがなくなる
共用施設の予約・解錠/共用備品の予約 共用施設(個室ブース)の予約・解錠および共用備品の予約がアプリ上で可能。顔認証により、利便性の向上のほか、鍵の返却忘れや紛失などのリスクがなくなり、セキュリティの向上にもつながる
ゲストの入退登録 ゲストの顔情報をアプリで事前に登録してもらうことで、ゲストがマンションを訪れた際に、顔認証でスムーズに入室できる。なお、入室可能な時間や範囲の設定もできるため、住居エリアへの不要な立ち入りを防げる
家族の帰宅通知 誰が、いつ、入館・入室したかをスマートフォンのアプリに通知できる。子供などの家族の帰宅を、離れた場所にいても見守れるので、安心につながる
ウォーターサーバー用ボトルの置き配 ミネラルウォーターの製造・販売会社との協業により、顔認証を活用した合鍵共有機能でウォーターサーバー用ボトルを玄関前の置き配スペースに届ける。これにより、不在時の再配達を回避し、住まい手の利便性向上につなげる
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