[調査・レポート]

従業員エンゲージメント診断/調査の需要が高まり、2021年の市場規模は前年比123.6%─矢野経済研究所

2022年8月15日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

矢野経済研究所は2022年8月15日、国内の従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウドの市場規模を公開した。同社によると、2021年の市場規模は、事業者売上高ベースで前年比123.6%の47億2000万円となった。コロナ禍で在宅勤務が増えたことから、従業員のメンタルヘルスのケアなどを行うために、従業員サーベイ(調査/把握)の需要が増加したという。

 矢野経済研究所は、国内の従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウドの市場規模を公開した(図1)。同社は、2021年の市場規模を、事業者売上高ベースで前年比123.6%の47億2000万円と推計した。2022年は、前年比120.8%の57億円を見込む。2022年以降、市場成長は徐々に鈍化するという見通しを同社は立てている。

図1:従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウド市場規模推移・予測(出典:矢野経済研究所)
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 市場成長が鈍化背景として同社は、コロナ禍における急激な環境変化に対する懸念が減りつつある状況の中、診断・サーベイクラウドに対する導入意欲が減退してきていることを挙げる。また、関心が急激に高まったがゆえに、情報収集の動きに一服感が出てきていると同社は分析する。

 なお、従業員エンゲージメントとは、従業員の企業への愛着心や信頼、企業に対する自発的な貢献意欲を指す言葉である。これらを調査してスコアを測定するサービスが、従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウドである。

 エンゲージメントは、従業員の働きがいの指標となることから、これを測る診断・サーベイクラウド市場が拡大している。在宅勤務が増えて大手企業の導入が進んだことも市場拡大の要因だと同社は指摘する。従業員満足度調査を置き換えて従業員エンゲージメント診断・サーベイを新たに導入するケースもあるという。

 同社によると、最近では、組織の心理的安全性(Psychological Safety)や個人の幸福度をスコア化するサーベイも登場している。「心理的安全性は、気兼ねなく自分の考えや意見を発言できる組織の状態を示す言葉である。心理的安全性が高いチームは生産性が高い。これを受けて従業員エンゲージメントスコアに加えて組織の心理的安全性を測定できるサーベイの導入も始まっている」(同社)。

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従業員エンゲージメント診断/調査の需要が高まり、2021年の市場規模は前年比123.6%─矢野経済研究所矢野経済研究所は2022年8月15日、国内の従業員エンゲージメント診断・サーベイクラウドの市場規模を公開した。同社によると、2021年の市場規模は、事業者売上高ベースで前年比123.6%の47億2000万円となった。コロナ禍で在宅勤務が増えたことから、従業員のメンタルヘルスのケアなどを行うために、従業員サーベイ(調査/把握)の需要が増加したという。

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