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東芝デジタルソリューションズ、映像解析向けの学習済みAIモデル「SATLYS 映像解析AI」

人物検知や骨格推定など6種類のAIモデルで構成

2022年11月14日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

東芝デジタルソリューションズは2022年11月14日、映像解析向け学習済みAIモデル「SATLYS 映像解析AI」を提供開始した。人物や物体を検出・追跡するAIモデルや、人物の骨格を推定するAIモデルなど、個々の用途に合わせて学習済みの映像解析AIモデルを、クラウドサービス(Web API)またはオンプレミス用のSDK(ソフトウェア開発キット)の形態で提供する。

 東芝デジタルソリューションズの「SATLYS 映像解析AI」は、映像解析の用途に向けた、学習済みのAIモデルである。人物や物体を検出・追跡するAIモデルや、人物の骨格を推定するAIモデルなど、個々の用途にあわせて学習済みの映像解析AIモデルを、クラウドサービス(Web API)またはオンプレミス用のSDK(ソフトウェア開発キット)の形態で提供する(写真1)。

写真1:映像解析AIの各AIモデルによる認識イメージ(出典:東芝デジタルソリューションズ)
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 検証済みのAIモデルを使うことで、ユーザーは、新たにAIモデルを開発する必要がなくなる。これにより、AIによる映像解析機能を、アプリケーションに素早く組み込めるようになる。提供するAIモデルはカメラに依存しないため、既設カメラの映像を活用して映像のAI解析を行える。同社は、AIモデルのライセンスに加えて、コンサルティングやPoC(概念検証)サービスも提供する。

 現在、ビルや店舗、工場、公共施設や交通機関など、各種の場所で防犯カメラや監視カメラを設置している。これらの映像データを目視で確認して解析する負荷は大きい。「目視による解析の負担を軽減する施策として、AIによる映像解析が有効」(同社)である。

 6つの学習済みAIモデルを用意した(表1)。今後も継続して、個々のAIモデルの強化と、AIモデルのラインアップの拡充を図る。

表1:「SATLYS 映像解析AI」で提供する学習済みAIモデル(出典:東芝デジタルソリューションズ)
AIモデル名 AIモデルの概要
人物/物体検出・追跡 映像内の人物や物体を検出し、対象物(人、自転車、車など)ごとに追跡する。学習によって新規の物体を検出・追跡させることも可能
骨格推定 人物の関節点と顔の特徴点を推論する。推論を基に骨格を認識し、姿勢(体の向き)や視線(顔の向き)を推定する
顔認識 顔領域検出、顔認証、顔向きを推論し、個人を認識しり。例えば、本人認証システムでは、ひとり1枚の顔写真を登録するだけで、各種の顔の向き、暗いシーン、経年による顔の変化などの条件をカバーしつつ、個人を高速・高精度に認識する
カメラ間追跡 別々の場所で撮影した複数の映像を利用し、人物の服装や持ち物の特徴から同一人物を認識する
群衆密度推定 映像内の人数を高速にカウントする。多数の人物(群衆)が写っている映像において人数をカウントする用途に適する
行動認識 学習済みの定義した行動(「人が立っている」、「人が歩いている」)とは異なる行動(「転倒している」、「しゃがんでいる」など)を検知する

 ユーザーは、それぞれのAIモデルを単体または組み合わせて活用する(写真2)。これにより、以下のようなユースケースに適用できるようになる。

  • 「施設ののぞき込み」、「特定の場所での徘徊」、「危険物(刃物等)の所持」など、不審または不自然な行動をする人物の検知
  • ショッピングモールなど大規模な施設内で迷子になっている子供の探索
  • 駅構内で倒れている人の検知
  • 展示会ホールや野外イベントの密集度から混雑状況を推定
写真2:「人物/物体検出・追跡」と「骨格推定」を組み合わせた不審行動の検知イメージ(出典:東芝デジタルソリューションズ)
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