アイ・ティ・アール(ITR)は2022年11月21日、国内のビジネスチャット市場における規模の推移と予測を発表した。市場を構成するほぼすべてのベンダーが2ケタの伸びを示し、2021年度の売上金額は188億円で、前年度比で27.0%増となった。2021~2026年度のCAGRを13.9%と算出し、2024年度に300億円規模、2026年度は2021年度の2倍程度の規模になると予測している。
アイ・ティ・アール(ITR)は、国内におけるビジネスチャット市場を調査し、規模推移と予測を発表した。市場を構成するほぼすべてのベンダーが2ケタの伸びを示し、2021年度の売上金額は188億円で、前年度比で27.0%増となった。2021~2026年度のCAGRを13.9%と算出し、2024年度に300億円規模、2026年度は2021年度の2倍程度の規模になると予測している(図1)。
「ビジネスチャットは、社内外と手軽にコミュニケーションが可能で、スマートデバイスとの親和性も高い。特にコロナ禍以降は主要なビジネスコミュニケーションの手段として定着している。他の製品やサービスとの連携拡大、テキスト以外のコミュニケーション機能の実装、データ共有などのコラボレーション機能の実装なども進み、適用範囲も拡大している」(ITR)
これらの要因からITRは、新規、既存の追加を問わず、今後もビジネスチャットの導入が進むと見ている。「シェア上位のベンダーによって寡占化が進みつつあるが、今後も上位ベンダーが市場の成長を牽引する」(同社)。
「ビジネスチャットは、リモートワークの拡大により、非同期型コミュニケーションを実現する手段の1つとして定着した。近年はシェア上位の製品・サービスは、音声/ビデオ通話やアプリケーションとの連携などにより、プラットフォームとしての性質を強めてきている。今後は、コミュニケーション手段としてだけでなく、ワークフローの実装や業務の自動化を実現する基盤としての利用が進む」(同社)
今回の発表は、ITRが発行する市場調査レポート「ITR Market View:ビジネスチャット市場2022」の概要である。同レポートでは、ビジネスチャット市場、チャットボット市場、バーチャルオフィス市場の、国内全37ベンダーへの調査に基づいた2020~2021年度売上げ実績および2026年度までの売上げ予測を掲載している。