[新製品・サービス]

日立、デジタルツインを用いた「サプライチェーン最適化サービス」を強化

範囲を調達まで広げ、日々の需要変動に応じて計画を立案/実行可能に

2022年12月6日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

日立製作所は2022年12月6日、「サプライチェーン最適化サービス」を強化・拡充したと発表した。サプライチェーン全体をデジタルツインでサイバー空間上に再現し、市場の需要変動に応じた生産や出荷などの計画立案を支援するサービスである。今回の強化では、生産、物流、販売の領域に加えて調達まで機能の範囲を拡大した。現実世界では把握困難な需要変動の反映が可能になったとしている。

 日立製作所の「サプライチェーン最適化サービス」は、デジタルツインによってサプライチェーン全体の計画を立案するクラウドサービスである。調達、製造、保管、輸送、販売までのデータをサイバー空間上で紐付けてサプライチェーン全体を再現し、モノやお金、情報の流れをシミュレーションする。これにより、需要変動に対応した計画を自動で立案する(関連記事日立、デジタルツインでサプライチェーン全体を最適化するクラウドサービス)。

図1:サプライチェーン最適化サービスの概要(出典:日立製作所)

 今回の強化では、これまで生産、物流、販売の領域を中心に取り揃えていた各種機能のサポート範囲を調達まで拡大し、サプライチェーンを横断してシミュレーション可能にした(図1)。これにより、現実世界では把握困難な、日々の需要変動に応じた計画立案・実行が可能になったとしている。拠点や企業をまたがって「欲しいモノを、欲しい時に、欲しい場所に、欲しい分だけ」調達することにより、過剰在庫や欠品を削減する。

SaaS「TWX-21」を刷新、組織横断のデータ活用を支援

 サプライチェーン最適化サービスは、組織横断のデータ活用を支援するサプライチェーン基盤として刷新するクラウドサービス(SaaS)群「TWX-21」の最初のサービスとして提供する。TWX-21は従来、受発注業務を中心に提供してきたが、2023年3月をめどにサービス体系を刷新する。

 TWX-21の刷新では、これまで提供してきた各種サービスを、用途ごとに4つのサービスに統合する。今回加えたサプライチェーン最適化サービスと合わせ、5つのサービス分類として整備する。

  1. ソーシングサービス:パートナー選定から契約までを支援
  2. プロキュアメントサービス:購買から支払いまでを支援
  3. サプライチェーンコラボレーションサービス:企業間取引における業務改革を支援
  4. データ連携サービス:企業間の多様なデータ方式の連携を支援
  5. サプライチェーン最適化サービス:サプライチェーン全体の計画立案を支援

 今後は、TWX-21がこれまで提供してきた企業間取引のサービス基盤をベースに、ソーシングサービスに新機能を順次追加する。具体的には、ESGを考慮したパートナ選定を支援する機能と、有事によって供給網が寸断されたときの影響を最小限に抑える機能を追加する。

 加えて、TWX-21が持つ顧客基盤をベースに、ユーザーの要件に応じて日立グループのサプライチェーン関連サービスと組み合わせて提供する。これにより、コンサルティングなどの上流からデータ基盤整備まで、ワンストップでサプライチェーンの高度化を支援する。

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日立製作所 / デジタルツイン / TWX-21 / サプライチェーン / SCM / 製造 / 生産管理

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