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Python 3エンジニア認定データ分析試験が2023年7月に改訂、Pythonのバージョンを変更

問題文の一部は非エンジニアにも分かりやすいよう表現を変更

2023年5月30日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会は2023年5月30日、Python言語の認定試験の1つ「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」を同年7月1日付で改訂すると発表した。改訂にともない、問題の4割を入れ替えた。改訂のポイントは、Pythonとライブラリの新バージョンに基づいた内容になることと、設問の表現を非エンジニアにも分かりやすいように変えたこと。

 Pythonエンジニア育成推進協会の「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」は、Python言語のエンジニア認定試験である。Pythonを使ったデータ分析の基礎や方法を問う試験であり、Pythonを活用して業務効率を高めたい業務ユーザーや、マーケティング部門、経営層・管理職など、幅広い層が受験している(関連記事Python 3エンジニア認定データ分析試験の受験者が開始2年9カ月で1万人に到達)。

 今回、同試験を改訂した。問題はあらかじめ用意した問題群の中からランダムに40問を抽出して出題するが、これらの問題群のうち約4割の問題に変更を加えている。ただし、改訂後も、出題範囲と難易度に変更はない。

 改訂のポイントは大きく2つある。1つは、主教材の改訂(第二版への変更)に合わせて、問題内容におけるPython言語とPythonライブラリのバージョンを新しいものに変えたこと。言語とライブラリのバージョンアップによる仕様変更を反映した問題となる。具体的なバージョンは、Python 3.10、NumPy 1.22、pandas 1.4、scikit learn 1.1、Matplotlib 3.5など。

 改訂のもう1つのポイントは、一部の問題文について、非エンジニアにも分かりやすいものに変えたこと。表現変更のサンプルとして、「中央値を計算するメソッド」という表現を「SeriesまたはDataFrameから平均値を計算するメソッド」と言い換えるといったように、より明確に理解できるように変更している。

 問題文の表現を変更した背景について同協会は、受験者の構成を挙げる。4割が非エンジニア、4割がエンジニア、2割が学生という比率であり、非エンジニアが多かった。「非エンジニアを含めて部門一括や全社一斉で学習すると学習効果が高い。このため、非エンジニアでも学習しやすく、解きやすくした」(Pythonエンジニア育成推進協会)。

 試験は、全国のオデッセイコミュニケーションズCBTテストセンターで受ける。問題数は40問(すべて選択問題)で、試験時間は60分。合格ラインは、正答率70%。出題範囲は、主教材である『Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書 第二版』(翔泳社)から、表1の範囲と割合で出題する。

表1:「Python 3 エンジニア認定データ分析試験」の出題範囲(主教材『Pythonによるあたらしいデータ分析の教科書 第二版』)
  問題数 問題割合
1   データエンジニアの役割 2 5.00%
2   Pythonと環境    
  1 実行環境構築 1 2.50%
  2 Pythonの基礎 3 7.50%
  3 Jupyter Notebook 1 2.50%
3   数学の基礎    
  1 数式を読むための基礎知識 1 2.50%
  2 線形代数 2 5.00%
  3 基礎解析 1 2.50%
  4 確率と統計 2 5.00%
4   ライブラリによる分析実践    
  1 NumPy 6 15.00%
  2 pandas 7 17.50%
  3 Matplotlib 6 15.00%
  4 scikit-learn 8 20.00%
5   応用: データ収集と加工 0 0.00%
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