[市場動向]
会議日程調整など非定型業務を自動化する「デジタルAIアシスタント」の実証実験─NTTデータ先端技術
2023年10月6日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)
NTTデータ先端技術は2023年10月6日、生成AI/大規模言語モデルを用いて非定型業務を自動化する「デジタルAIアシスタント」の実証実験を開始すると発表した。インドのAIベンダー、アルゴアナリティクス(AlgoAnalytics)と共同で、AIが会議参加者のスケジュールを自動調整するといった活用について実用性を評価する。NTTデータ先端技術は結果を踏まえて、2024年4月までにデジタルAIアシスタントの導入支援サービスを提供する予定。
NTTデータ先端技術は、生成AI/大規模言語モデルを用いて非定型業務を自動化する「デジタルAIアシスタント」の実証実験を開始する。インドのAIベンダー、アルゴアナリティクス(AlgoAnalytics)と共同で取り組む。
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NTTデータ先端技術は、業務の中でもプロセスが固定的な定型業務は、RPAなどの技術で自動化・効率化を図りやすいが、人同士のコミュニケーションなどが入る非定型業務については自動化が難しいことを挙げている(図1)。
例として会議開催のプロセスを示している。会議では、意思決定を行うというコア業務のほかに、議題や優先度、関連業務などを考慮して会議参加者のスケジュールを調整し、遠方の参加者のために出張を手配するといった定型化が困難なコア付帯業務がある。実証実験では、このような非定型業務を生成AI/大規模言語モデルを用いて自動化できるかを検証する(図2)。
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「AIが自動化するコア付帯業務は、コア業務と密接に結びついており、業務の遂行には業界や業務に関する知識が必要である。実証実験では、AIが社員と相談しながら必要な業務知識や情報をベースに自律的に業務を遂行するエージェントとして機能するかを評価する」(同社)
目指す姿として、社員1人に対して専属のデジタルAIアシスタントが伴走する活用方法を想定している。「AIが、航空会社の好みや新幹線の座席位置などの意向を踏まえて出張手配を行うといった“空気が読めるパートナー”としてふるまう。そうした活用ができれば、社員がコア業務に集中できる環境を提供できるようになる」(同社)。
NTTデータ先端技術は実証実験の結果を踏まえて、2024年4月までにデジタルAIアシスタントの導入支援サービスを提供する予定。