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データ変換/加工ツール新版「RACCOON 2.6」、メモリーが少ないシステムでの性能が向上

2023年12月1日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

データ・アプリケーション(DAL)は2023年11月30日、データ変換/加工ツール新版「RACCOON(ラクーン)2.6」を提供開始した。異なるシステム間で業務データを連携させる処理をノンプログラミングで開発/実行できるツールである。新版では、搭載メモリーが少ないシステムでも高速に動作するように、メモリー上のデータを一時ファイルに退避させる機能を改善したほか、メモリー使用量を抑制可能な結合アルゴリズムを実装した。

 データ・アプリケーション(DAL)の「RACCOON(ラクーン)」は、異なるシステム間でのデータ連携処理をノンプログラミングで開発/実行可能なデータ変換/加工ツールである。各種のデータソース(DBMS、CSV、Excelなど)から入力したデータを変換/加工/出力する(関連記事データ変換/加工ツール新版「RACCOON 2.5」、ストアドプロシージャの呼び出しが可能に)。

 データの変換/加工ルールを設計するデザイナー(エディタ)ツール「Developer Studio」と、データの変換/加工を実行する変換エンジン「Transfer Engine」で構成する。デザイナー画面でデータの接続先やデータ項目同士のマッピングなどを設計する。変換エンジンは、データやフォーマットを変換するほか、ソート/マージ/JOIN/分割/結合などが可能である。

 RACCOONの変換処理は、入力データやデータ加工をした中間データをメモリー上に保持して実行する。データサイズとメモリー使用量は比例するため、十分なメモリーがないシステムでの実行方法として、メモリー上のデータを一時ファイルに退避するメモリー抑制機能を備えている。

 新版のRACCOON 2.6では、搭載メモリーが少ないシステムでも高速に動作するように、メモリー抑制機能の内部ロジックを改善した。一時ファイルサイズを削減したほか、変換処理時間を同社の検証パターンで最大70%短縮した。

 また、指定したデータを特定の条件で結合するジョイン機能の新たな結合アルゴリズムにマージ結合(ソートされた表同士を先頭から順に結合する方法)を追加した。トランザクションおよびマスターの対象データが結合条件の値でソート済みとなっている必要があるが、従来手法よりメモリー使用量を抑制する(画面1)。

画面1:ジョイン機能で使う結合アルゴリズムを設定している画面(出典:データ・アプリケーション)
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 従来はハッシュ結合(ジョインに必要なデータをハッシュテーブルに格納し、もう一方のテーブルの列の値で検索する方法)アルゴリズムしか選べなかった。ハッシュ結合は高速な反面、マスターデータの件数とメモリー使用量が比例するという課題があった。

 新版ではまた、開発ツール「Developer Studio」において、項目(データ型)の設定画面を改善した。従来は項目ごとに定義していた数値書式や日付書式を抽出/格納処理単位で共通設定できるようにした。開発工数が減り、オペレーションミスを防げるとしている(画面2)。

画面2:新たに刷新した、項目(データ型)を設定する画面(出典:データ・アプリケーション)
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 このほか、データベース接続アダプタを介してストアドプロシージャ(DBMS側で実行する業務ロジック)を呼び出せるデータベースとして、既存のOracle Database、SQL Server、Db2、MySQLに加えて、PostgreSQLを新たにサポートしている。

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データ・アプリケーション / RACCOON / ETL

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