[新製品・サービス]
NTT Com、法人向け衛星ブロードバンドサービス「Starlink Business」を販売
2023年12月22日(金)IT Leaders編集部
NTTコミュニケーションズ(NTT Com)は2023年12月21日、衛星ブロードバンドインターネット接続サービス「Starlink Business」を販売開始した。Starlink認定再販事業者のNTTドコモが法人向けに提供するサービスである。災害時の通信バックアップ、海上を含む既存のインターネット接続が困難な地域での通信確保、山間部における建設現場の遠隔監視、一次産業のIoTシステムの通信などの用途を想定している。
NTTコミュニケーションズが販売する「Starlink Business」は、米Space Exploration Technologies(SpaceX)がグローバルに展開する衛星ブロードバンドインターネット接続サービスである。ドコモグループ法人事業ブランドの「ドコモビジネス」では、Starlink認定再販事業者のNTTドコモが法人/ビジネス用途向けに提供している(関連記事:NTTドコモ、衛星インターネット「Starlink Business」を2023年内を目途に提供)。
想定通信速度は上りが8~25Mbit/s、下りが40~220Mbit/sとなっている。法人向けサービスとして、災害時の通信バックアップ、既存のインターネット接続が困難な地域での通信確保、山間部における建設現場の遠隔監視、農業など一次産業のIoTシステムの通信といった用途を想定している。提供エリア(日本の領海内)であれば海上でも利用できる(関連記事:広がる「Starlink」の利用シーン、KDDIが事例と共に示す衛星ブロードバンドの可能性)。
Starlink Business用アンテナ「FLAT HIGH PERFORMANCEタイプ」(写真1)を設置する。140度の視野角により衛星方向への照準合わせが不要で、ビジネス利用において安定した通信が可能だとしている。IP56防水・防塵性能の仕様により屋外設置に対応し、動作温度範囲は摂氏-30~50度で自動融雪機能(75mm/時間)を備えている。
利用にあたっては、プラン料金のほか、月額サポートパック料金、契約事務手数料が必要になる。プランは「固定利用(陸上向け)」「移設可能(陸上向け)」「海上(海上向け)」の3プランで、各プランで「優先データ量」を選択できる。利用が優先データ量の範囲内であれば、Starlink Japanの「個人向けプラン(レジデンシャル)」の契約者より通信速度が優先される(表1)。
プラン名 (優先データ量ごと) |
期待される通信速度 | サービス概要 | |
---|---|---|---|
固定利用 (陸上向け) |
40GB |
上り速度: 下り速度: |
陸上において、申し込み時に指定した場所にStarlinkのアンテナを設置して利用する |
1TB | |||
2TB | |||
6TB | |||
移設可能 (陸上向け) |
50GB | 陸上において、任意のタイミングで任意の場所にStarlinkのアンテナを設置して利用する | |
1TB | |||
5TB | |||
海上 (海上向け) |
50GB | 船舶などにStarlinkのアンテナを設置し、海上(領海内)において移動しながら利用する。陸上では利用できない | |
1TB | |||
5TB |