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断熱材メーカーのニチアスウレタン、品質管理工程にハンズフリー音声入力を導入、寸法検査の効率を33%向上

2024年8月22日(木)IT Leaders編集部

断熱材メーカーのニチアスウレタン(本社:東京都千代田区)は、製造工程における品質管理の工数削減と誤記入防止を図るため、ハンズフリー音声入力システムを導入した。アドバンスト・メディアの「AmiVoice Keyboard」を用いた音声入力によって、月間平均検査時間が約9時間20分減り、検査効率が約33%向上したという。アドバンスト・メディアが2024年8月21日に発表した。

 硬質ウレタンフォームや一般工業用シール材を製造するニチアスウレタンは、IT化/デジタルトランスフォーメーション(DX)を推進する過程で、極低温用断熱材の製造工程における品質管理レベルの向上と効率化に課題を抱えていた。

 従来の寸法検査では、作業員が複数の検査機器を用いた検査の後、検査結果を用紙に手書きで記録していた。また、統計管理のグラフを作成するために検査記録をExcelに入力する作業もあり、トータルで相当な時間を要していたという。

 これらの課題を解決するため、アドバンスト・メディアのハンズフリー音声入力ソフトウェア「AmiVoice Keyboard」を導入した。キーボード入力の代わりに音声入力を用いて、数字、英字、ファンクション、コントロールなど各種キー操作を音声で実行できるようにする製品である。音声のみでキー操作・入力が完結するので、手を止めずにハンズフリーで作業にあたれる。スタンドアローン型の音声認識エンジンを実装し、オフライン環境でも利用できる。

 ニチアスウレタンは、AmiVoice Keyboardの採用理由として、オフライン環境下でも利用可能なことや、アンサーバックで誤記入を防止できることなどを評価したという。

 ハンズフリー音声入力により、作業員はノートPCの画面を確認しながら、紙への手書きやExcelへの入力を行うことなく、手を止めずに検査を完了できるようになった(写真1)。

写真1:寸法検査にハンズフリー音声入力を適用した様子(出典:ニチアスウレタン、アドバンスト・メディア)
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 検査機器の数値を声で入力し、「次、右」と発話して検査結果を続けて入力できる。その際、AmiVoice Keyboardの耐雑音機構により、周囲に雑音があっても音声入力が行える。物理的な動作が減って腰を曲げるなどの検査員の身体的負担が軽減されるうえ、検査が現場で完結できるようになり、誤記入の発見が遅れがちだった問題も解消したという。

 ニチアスウレタンによると、導入効果として月間平均検査時間が約9時間20分減り、作業効率が約33%向上。ペーパーレス化も進んで、月間平均約100枚を削減したという。今後、他の製造工程や他工場への展開を検討するとしている(図1)。

図1:AmiVoice Keyboard導入前後における業務の変化(出典:アドバンスト・メディア)
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