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UiPath、RPAと協調して動くエージェントの開発ツール「Agent Builder」を発表
2024年11月6日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)
UiPathは2024年11月6日、エージェント開発ツール「Agent Builder」を発表した。同年12月にプレビュー版を公開する。ワークフローの中でRPA/ソフトウェアロボットと協調して動作するエージェントプログラムの開発を可能にする。エージェントにより、ルールでの条件設定が難しいことから人間が判断せざるをえないようなタスクを人間に代わって実行する、自動化されたワークフローを実現できるとしている。また、同日にチャットから使えるAIアシスタント「Autopilot for everyone」をリリースした。
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UiPathの「Agent Builder」は、ワークフローの中で、RPA/ソフトウェアロボットと協調して動作するエージェントプログラムを開発するためのツールである。
ルールでの条件設定が難しいことから人間が判断せざるをえないようなタスクを人間に代わって実行する、自動化されたワークフローを実現できるとしている。。
ハイパーオートメーション指向のワークフローにおけるエージェントの役割について、UiPath プロダクトマーケティング部部長の夏目健氏(写真1)は、「定型作業はすでにRPA/ロボットが担っているが、今でも人間が関わる部分は残っている。定型作業を担うロボットと、人間のような臨機応変な作業が可能なエージェントが協調するのが自動化の未来だ」と説明した。
ロボットとエージェントを組み合わせたワークフロー自動化の例として、請求書の処理プロセスを挙げる。発注書と請求書の照合はロボットに任せられるが、不一致の妥当性判断(社内の例外ポリシーに合致しているかの調査など)や、不一致を解決するために請求者とやりとりしたりする作業は、現状では人間が行わざるをえない。こうした作業をエージェントに担わせる仕組みである(図1)。
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Agent Builderでは、生成AIのプロンプトで目的やゴールを指定するだけのノーコードでエージェントを開発可能である。自社が保有する知識を判断材料に利用する設定に対応し、判断後のアクション(API呼び出し、GUI操作、他のエージェント呼び出し、人間へのエスカレーション)も指定可能である(図2)。
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UiPathは合わせて、チャットから使えるAIアシスタント「Autopilot for everyone」をリリースした。指示を出すと、既存の自動化資産の中から利用可能なものを活用し、Salesforceなどの外部アプリケーションと連携してアクションをとれる(図3)。
例えば「領収書の画像をチャット画面にアップロードし、領収書からデータを抽出して、経費精算アプリケーションに登録する」といった処理を行える。AIアシスタントは、経費精算に使える自動化資産を探して活用し、「このやり方で間違いないか」の確認をとったうえでデータを登録する。
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