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UiPath、AIエージェントをワークフローに組み込む製品群を「UiPath Platform for Agentic Automation」として体系化
2025年6月12日(木)日川 佳三(IT Leaders編集部)
UiPathは2025年6月12日、AIエージェントをワークフローに組み込む製品群を「UiPath Platform for Agentic Automation」として体系化した。同日、中核製品となるワークフロー基盤ソフトウェア「UiPath Maestro」とAIエージェント開発ツール「Agent Builder」の提供を開始した。このほかにも、大規模アクションモデル(LAM)を用いたGUI操作機能やデータモデリング製品などを揃える。
UiPathの「UiPath Platform for Agentic Automation」は、AIエージェントを自動化ワークフローに組み込むための製品群である(図1)。中核製品に、ワークフロー基盤ソフトウェア「UiPath Maestro」と、AIエージェント開発ツール「Agent Builder」がある。

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中核製品の1つ、UiPath Maestroは、業務ワークフローを標準記法のBPMN(Business Process Modeling Notation) 2.0を用いて作図/定義/実行するソフトウェア。RPAのタスクやAIエージェント、外部APIなど、各種のアクションをワークフローに組み込める(関連記事:BPMN 2.0準拠の業務プロセス設計/実行ソフト「UiPath Maestro」、2025年第2四半期に提供)。
ワークフローを構成する定型処理をRPAロボットなどで実行し、人間の判断を要する処理をAIエージェントに任せることで、業務の多くを自動化できる(図2)。例えば、請求書の処理では、発注書と請求書の照合をRPAロボットに任せ、妥当性の判断(社内ポリシーに合致しているかの調査など)や、一致しなかった場合の請求者とのやりとりなどをAIエージェントに担わせる。

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もう1つの中核製品、Agent Builderは、AIエージェントの開発ツールである。カスタマイズ可能なエージェントのテンプレートを提供するほか、生成AIのプロンプトで目的やゴールを指定すると、AIエージェントを一からノーコードで開発できる(関連記事:UiPath、RPAと協調して動くエージェントの開発ツール「Agent Builder」を発表)。
Agent Builderは2024年12月からプレビュー版を提供しており、プレビュー版の利用登録数は記事執筆時点で4000以上、実際にユーザーが作成したAIエージェントの数も2200個以上に上るという。今回、ワークフロー基盤のUiPath Maestroと共に国内で一般提供を開始した。
このほか、AIエージェント関連製品群(UiPath Platform for Agentic Automation)では、RPAロボットを介さずにAPI連携ワークフローを作れる「API Workflows」、大規模アクションモデル(LAM)を用いたGUI操作機能「Agentic UI Automation」、基幹システムなどのデータをAIエージェントから活用しやすくするためのデータモデリング/ストレージ製品「Data Fabric」などの各製品をプレビュー提供中である。