[調査・レポート]

言語系生成AIの導入企業は41.2%、7割が導入効果ありと回答─JUAS「企業IT動向調査2025」速報値

2025年2月19日(水)IT Leaders編集部

一般社団法人日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は2025年2月18日、国内企業のIT投資/戦略動向調査「企業IT動向調査2025」(2024年度調査)の速報値を発表した。調査結果によると、言語系生成AIの導入企業(準備中含む)は41.2%で、売上高1兆円以上企業では7割以上が言語系生成AIを導入済みという。

 日本情報システム・ユーザー協会(JUAS)は、国内企業のIT投資/戦略動向調査「企業IT動向調査2025」(2024年度調査)の速報値を発表した。

 調査期間は2024年9月6日~10月28日で、調査対象は、東証上場企業とそれに準じる企業の4500社。各社のIT部門長に調査依頼状を送付し、Webアンケートで981社から回答を得ている。JUASは、正式なデータと分析結果を掲載した同調査のダウンロード版およびダイジェスト版を2025年4月に公開する。

 速報値raは、この1年で企業の生成AIの活用は急速に進んだことが見てとれる。米OpenAIの「ChatGPT」をはじめとする言語系生成AIは、前回(2023年度調査)に「導入済み」と「試験導入中・導入準備中」の合計が26.9%だったのが、今回は41.2%と、14.3ポイント伸長している(図1)。

図1:年度別に見たAIの導入状況(出典:日本情報システム・ユーザー協会)
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 一方、「画像および動画系生成AI」は21.9%(導入済み7.0%、試験導入中・導入準備中14.9%)、「コード系生成AI」は20.8%(同7.6%、13.2%)で、言語系生成AIにはおよばないものの、各社での導入が進みつつある。

 言語系生成AIに焦点を当てて、業種グループ別での導入状況を見ると、2023年度と比較し、導入済みの割合はどの業種グループでも伸びている。導入~導入準備中の段階を合算すると、社会インフラが60.8%(導入済み39.1%、試験導入中・導入準備中21.7%)、次いで金融・保険54.4%(同19.6%、34.8%)、建築・土木50.0%(同27.3%、22.7%)だった。

 導入~導入準備中の値は、いずれの業種グループでも伸びているが、最も大きく伸びているのは、基礎素材型製造で14.4%(導入済み3.9%、試験導入中・導入準備中10.5%)から37.7%(同22.1%、15.6%)と23.3ポイント増であり、着実に浸透している(図2)。

図2:業種グループ別に見た言語系生成AIの導入状況(出典:日本情報システム・ユーザー協会)
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 売上高別でも同様で、いずれの区分でも導入が進んでいる。特に、売上高1兆円以上の企業では92.1%(導入済み73.7%、試験導入中・導入準備中18.4%)と、ほとんどの企業で導入準備段階まで進んでいる(図3)。

図3:売上高別に見た言語系生成AIの導入状況(出典:日本情報システム・ユーザー協会)
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●Next:7割の企業が生成AIの導入に効果を感じている

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