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秘密分散による情報漏洩対策ストレージ新版「ZENMU Virtual Drive 2.1」、IPアドレスによるアクセス制御などが可能に

2025年4月7日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

ZenmuTechは2025年4月7日、秘密分散方式を採用した情報漏洩対策ストレージサービスの新版「ZENMU Virtual Drive Enterprise Edition(ZEE)」の新版2.1を発表した。新版では、クラウドストレージにアクセス可能な接続元IPアドレスを制限する機能を追加するなど、セキュリティを高めた。

 ZenmuTechの「ZENMU Virtual Drive」は、データを分割して無意味化する秘密分散方式を採用した情報漏洩対策ストレージサービスである(図1関連記事秘密分散による情報漏洩対策ストレージ新版「ZENMU Virtual Drive 2.0」、仮想ドライブのサイズを拡張可能に)。

図1:ZENMU Virtual Driveの概念図(出典:ZenmuTech)

 ファイルを2つに分割し、1片をPCの内蔵ディスクに、もう1片を専用のクラウドストレージ(ZENMUクラウドサービス)やUSBメモリー/iPhoneなどの外部ストレージに分散保管する仕組み。2片が揃わないとデータを読み取れないので、1片が漏洩しても情報は漏洩しない。また、管理者が遠隔でロックすることで、PCのデータへのアクセスを不能な状態にできる。

 Windows 10/11上に専用のクライアントソフトウェアをインストールして使う。Windows上に作成した仮想ドライブ(ZENMUドライブ、標準設定ではZドライブ、作成時にサイスを指定)が秘密分散の対象になる。ファイルをZENMUドライブに保存すると、自動的にデータを分散保存する仕組みである。

 今回の新版では、セキュリティを高めた。まず、分割したファイルの1片を保存するクラウドストレージ(ZENMUクラウドサービス)へのアクセスを、接続元のIPアドレスで制限できるようにした。これにより例えば、いったん会社の拠点(あらかじめ許可したIPアドレス)にアクセスしたうえでないとZENMUドライブ上のファイルにアクセスできない、という運用が可能になった。

 分割したファイルの1片をオフラインストレージに保存するケースにおいても、セキュリティを高めた。オフラインストレージとしてUSBメモリー、iPhone(Bluetooth接続)、Windows共有フォルダが利用できるが、iPhoneを使う際に、会社支給のiPhoneでないと使えないように設定できるようにした。

 具体的には、一般のApp Storeから入手可能な汎用のZENMUモジュールではなく、企業内のApple Business Manager(ABM)経由で配布する会社専用のZENMUモジュールをインストールしたiPhoneに限ってオフラインストレージとして利用できるように制御可能になった。

 また、前版(バージョン2.0)追加した、仮想ドライブのサイズを作成後に変更(拡張)できる機能を、今回のバージョンでは設定によって使えないように制御可能にした。あらかじめ決め打ちのサイズでしか使えず、特別に許可を受けたユーザーだけがサイズを拡張できる、といった制御が可能になった。

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