インターネットイニシアティブ(IIJ)と三菱HCキャピタルは2025年4月10日、製造業向けCO2削減支援サービス「省エネIoTパッケージ」を提供開始した。CO2削減を目的としたIoTデータの可視化・分析に必要なシステム(IoTセンサー、ネットワーク、可視化ツール)を一括で提供する。
IIJと三菱HCキャピタルが提供する「省エネIoTパッケージ」は、製造業のCO2を削減することを目的に、IoTデータを可視化して分析するために必要なシステム(IoTセンサー、ネットワーク、可視化ツール)を一括で提供するサービスである(図1)。

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エネルギー消費量を収集するIoTセンサーとネットワーク、データを可視化するアプリケーションなどで構成するIoTデータ可視化システム(IIJが提供)と、温室効果ガス(GHG)プロトコルに準拠したCO2排出量の算定や削減計画を支援するCO2可視化支援サービス(三菱HCキャピタルが提供)を組み合わせ、これらをサブスクリプション型で提供する。
IoTシステムは、空調、照明、電気メーター、製造ラインの各種機器など、部品や製品製造にかかる全エネルギー使用量を、スマートメーターやCT(電流)センサーなどから自動で取得する。センサーは、生産ラインを停止することなく取り付け可能。取得データはクラウドに保存し、エネルギー使用量は専用画面で閲覧できる。
工場内の詳細なエネルギー使用量(消費電力量)を、設備の稼働データや生産情報とひもづけて管理する。これにより、部品や製品製造にかかる原単位(一定量の製品を生産するのに必要な、原材料やエネルギーの量)でエネルギー使用量を分析できる。省エネ対応だけでなく、取得データや分析情報は、生産性向上や設備保全などスマートファクトリーにも応用できる。
三菱HCキャピタルは、エネルギー使用量からCO2排出量を算出する。さらに、算定結果をもとに、削減目標の設定を支援する。このほか、より省エネ効果の高い設備への切り替えや、最適な運転計画の提案、再生可能エネルギーや環境証書の提供など、削減目標の達成に向けたサービスの提案も可能だとしている。