矢野経済研究所は2025年7月18日、国内デジタルマーケティング市場を調査した結果を発表した。2024年の市場規模を事業者売上高ベースで3672億4000万円と推計。2025年は前年比114.1%増の4190億2000万円を見込む。
矢野経済研究所によると、2024年の国内デジタルマーケティング市場の規模は事業者売上高ベースで3672億4000万円。2025年は前年比114.1%増の4190億2000万円を見込む(図1)。

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市場が拡大している要因を、デジタルマーケティングツールに備わる機能の進化、それに伴うユーザー企業の利用拡大を挙げている。「これまでは特定の機能に特化したツールが主流だったが、現在はCRM(顧客関係管理)、MA(マーケティング自動化)、CDP(顧客データ基盤)などが融合し、顧客接点業務を包括的に支援する多機能型/統合型を志向するツールが増えている」(同社)。
同社によると、多機能化/統合化の流れは、営業・マーケティング部門に加えて、顧客サポート部門やバックオフィス部門まで広がり、ユーザーの増加につながっているという。
また、AI活用に取り組む企業において、顧客データの蓄積・収集の目的でデジタルマーケティングツールを導入・活用する機運が高まり、市場の拡大に貢献しているという。
「特に生成AI機能の拡充が目立っており、CRM領域では商談履歴の要約や見込み顧客の育成、問い合わせへの自動応答などで適用が進んでいる。MA領域では販促メール文面の作成、キャンペーンコンテンツの自動作成、顧客理解を深める分析などに利用している」(同社)。