インターネットイニシアティブは2026年3月17日、モジュール型エッジデータセンター「DX edge Cool Cube」の販売を開始した。モジュールあたりのサーバー負荷容量は空冷で45kW、液冷で60kW(CDU冷却能力による)をうたっており、GPUサーバーに向く。価格は個別見積もりで、設計・構築支援から導入までを包括的に提供する。製品の標準納期は5カ月。
インターネットイニシアティブ(IIJ)と河村電器産業が共同開発した「DX edge Cool Cube」は、電源・冷却・ラックを一体化したモジュール型エッジデータセンターである(写真1)。電気設備、IT機器、チラーの各モジュールを組み合わせ、需要に応じて1ラックから導入可能である。主要サーバーメーカーのラックシステムも設置できる。設計・構築支援から導入までを包括的に提供し、製品の標準納期は5カ月である。
写真1:モジュール型エッジデータセンター「DX edge Cool Cube」の外観(出典:インターネットイニシアティブ)拡大画像表示
モジュールあたりのサーバー負荷容量は空冷で45kW、液冷で60kW(CDU冷却能力による)をうたっており、消費電力が大きいGPUサーバーに向く。クラウドに依存することなく生成AIや推論処理のデータをオンプレミスで完結させる「プライベートAI」の実行基盤として利用できる。自動運転や映像解析などリアルタイム性が求められる分野では、通信遅延を抑えた分散配置型AI基盤としても利用できる。
受電キュービクル筐体を活用したモジュール構造のため、新たにデータセンター建屋を建設する必要がなく、屋内外どちらにも設置できる。現地での設計や施工を最小限に抑えることで、品質の安定化と短納期を実現したとしている。ビル型やコンテナ型のデータセンターと比べて短期間でAI基盤を立ち上げられるとしている。
背景として、生成AIの普及に合わせてGPUサーバーの導入が進み、データセンターにおけるラックあたりの消費電力が上昇している。一方、データセンターの新設は用地確保や建設工事などの課題があり、AI需要への迅速な対応が難しい。この需要を埋めるため、分散型インフラの実装方式としてモジュール型エッジデータセンターを開発した。
なお、DX edge Cool Cubeは、2025年3月に発表した試作機をベースに実証や改良を重ね、正式な製品としてリリースするものである(関連記事:IIJと河村電器産業、GPUサーバー収容に向く45kW供給のモジュール型エッジデータセンターを開発)。
DX edge Cool Cubeの標準仕様は、表1の通りである。
| 項目 | 仕様 |
|---|---|
| サーバー負荷容量(1モジュールあたり) | 空冷 最大45kW 液冷 60kW(CDU冷却能力による) |
| PDU入力電源 | 単相200Vまたは三相4線400V |
| モジュールサイズ(mm) | W1000/1200×D2000×H2500 |
| 収納ラック | EIA規格19インチラック(1ラック42RU) 直接液冷(DLC)の場合、インラックCDU搭載などのカスタマイズが可能 |
| 冷却方式 | 空冷(In-Row空調)および直接液冷(DLC:Direct Liquid Cooling) |
| 設置環境 | 屋内設置、屋外設置タイプ 外部環境温度(摂氏):-20度~40度(連続使用温度)、-25~45度(最大許容温度) 防じん防水性能:IP55 |
| その他機能 | 複数モジュール連結でN+1構成 遠隔環境監視制御(設備状況、環境センサー、火災予兆検知) 物理セキュリティ 防音仕様 |
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