NTTデータは2026年3月27日、金融機関向け共同利用型SOC(セキュリティ・オペレーション・センター)サービス「FinSOC(フィンソック)」を提供開始した。システム基盤と運用リソースを複数の金融機関で共有することで、金融機関ごとにSOCを構築した場合と比べて安価に運営できる。導入効果の試算では、導入コストが8割、運用コストが3割減るという。記事執筆時点で5行が採用済みまたは導入予定であり、今後3年で20~30行の採用を目標としている。
NTTデータの「FinSOC(フィンソック)」は、複数の金融機関が共同で利用するSOC(セキュリティ・オペレーション・センター)サービスである。セキュリティ製品などが出力するログを収集・蓄積するSIEM(セキュリティ情報/イベント管理)システム基盤とセキュリティ監視サービスを提供する(図1)。金融分野に特化したSOCエンジニアが脅威情報を収集・分析し、24時間365日体制で監視する。
図1:金融機関向け共同利用型SOC「FinSOC」の全体像(出典:NTTデータ)拡大画像表示
SOCの基本機能(Tier1)として標準化可能な分析業務を、追加機能(Tier2)としてセキュリティアナリストによる非定型な分析業務を提供する(図2)。さらにオプションで、サイバー攻撃などのインシデント発生時のCSIRT(インシデント対応チーム)業務の一部も提供する。
図2:金融機関向け共同利用型SOC「FinSOC」のサービス提供範囲(出典:NTTデータ)拡大画像表示
特徴の1つは、システム基盤と運用リソースを共有することで、個別のSOCと比べて安価に運営できること。大手行による導入効果を試算すると、オプションのCSIRT業務を含まないSOC業務(Tier1およびTier2)の構成で、導入コストが8割、運用コストが3割減るという(図3)。共用サービスとして料金表を整備済みであり、処理するログの量などに応じて利用料が変わる。
図3:SOCを共同利用することによるメリット(出典:NTTデータ)拡大画像表示
記事執筆時点で採用済みまたは導入予定の金融機関は、横浜銀行、京都銀行、池田泉州銀行、広島銀行、東日本銀行の5行である。今後3年で20~30行の採用を目標としている。
また、FinSOCを中核に据えた「金融総合セキュリティサービス」も提供する。金融庁ガイドラインに準拠した形で、ポリシーの策定からセキュリティサービスの導入・運用・改善までを一気通貫で支援する。ITリソース/サービスの共同利用やインシデント演習・訓練の共同実施など、複数の金融機関で活用可能な共助型のセキュリティモデルを採用している(図4)。
図4:「金融総合セキュリティサービス」で採用する互助型セキュリティモデルの概要(出典:NTTデータ)拡大画像表示
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