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みんなの銀行、疑わしい取引の届出業務を生成AIで省力化、一部工程は7時間から5分に短縮

2026年4月28日(火)日川 佳三(IT Leaders編集部)

インターネット専業銀行「みんなの銀行」(本社:福岡市)は2026年4月28日、マネーロンダリング対策業務を生成AIで省力化したと発表した。プログラミング未経験の行員が生成AIのコーディング支援の下、Excelマクロなどを内製した。一部の工程で7時間かかっていた作業を5分に短縮できた。

 みんなの銀行は、2021年5月にサービスを開始したインターネット専業銀行である。サービス開始後、口座数と取引件数の増加にともない、バックオフィス業務の負荷も比例して増えていた。特に、マネーロンダリングや金融犯罪が疑われる取引についての届出書作成業務の負担が大きかった。

 疑わしい取引の届出業務は、集計表作成、フォルダ整理、帳票出力、報告書作成といった工程を複数名が手作業で行っており、届出の作成から提出までに17工程を要していた。部署をまたぐ複雑なやり取りに加え、コンプライアンス部から渡されるファイルのデータを1件ずつコピー&ペーストする作業だけで7時間を費やしていた。

図1:疑わしい取引の届出業務に生成AIを適用した効果(出典:みんなの銀行)
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 この課題を解決したのが、生成AIであるGoogle Geminiを活用したExcelマクロ(VBA)の内製化である(図1)。プログラミング未経験の行員が生成AIのコーディング支援を受けながらマクロを作成した。1時間かかっていた総括表の作成が2分に、30分を要していた関数入力が3分になった。3人がかりで7時間を費やしていたコピペ作業は30秒で完了するようになった。RPAも組み合わせ、これまで手作業で担っていた各工程をワンクリックで完了する業務フローに刷新した。

 帳票のダウンロード作業も自動化した。これまでは、担当者3人が毎日1時間ずつ手作業で、社内の別システムから顧客番号ごとに2種類のPDFをダウンロードし、指定フォルダに格納していた。自動化にあたってRPAだけでは解決できない作業があったため、PythonとPowerShellを組み合わせ、帳票のダウンロードからPDFのファイル名付け、フォルダへの格納まで全自動化した。

 一連の改善により、該当業務全体の作業時間を約47%削減し、手作業に起因するヒューマンエラーもなくした。同行はこの成功体験を全行に展開するため、全従業員を対象にGemini Enterpriseを導入した。

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