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パロアルト、ファイアウォールOS新版「PAN-OS 12.2 Ceres」、AIで仮想パッチ提供を高速化し、未知の脆弱性に数時間で対処

フロンティアAI時代に向けて、ネットワークセキュリティの再定義を提唱

2026年8月5日(水)日川 佳三、河原 潤(IT Leaders編集部)

米パロアルトネットワークスは2026年8月4日(米国現地時間)、次世代ファイアウォール(NGFW)OSの新版「PAN-OS 12.2 Ceres」を発表した。同時に、フロンティアAIを活用して未知の脆弱性を発見し、防御ルールの生成から適用までを高速化する新機能「Advanced Virtual Patching」を発表。この防御ルールを安全に受信・適用するための新たな検知エンジンをPAN-OS 12.2 Ceresに実装している。

 米パロアルトネットワークス(Palo Alto Networks)は、次世代ファイアウォール(NGFW)製品を提供している。

 NGFWは、従来のIPアドレスやポート番号による制御に加え、アプリケーション層(レイヤー7)の識別・制御や侵入防止システム(IPS)などの機能を統合したファイアウォールの総称である。ネットワークパケットのヘッダー情報だけでなく中身を解析し、アプリケーション(App-ID)、ユーザー(User-ID)、コンテンツ内容(Content-ID)などを識別したうえで、これらに基づいてアクセスを制御する(関連記事パロアルトネットワークス、ファイアウォールOS新版「PAN-OS 10.2」、防御処理速度を向上)。

 今回、NGFWを制御・管理するファイアウォールOSの新版「PAN-OS 12.2 Ceres」を発表した。同時に、フロンティアAI(注1)を活用して未知の脆弱性を発見し、防御ルールの生成から適用までを高速化する新機能「Advanced Virtual Patching(AVP:高度な仮想パッチ)」を発表。この防御ルールを安全に受信・適用するための新たな検知エンジンをPAN-OS 12.2 Ceresに実装している(図1)。

注1:フロンティアAI(Frontier AI)は、AI研究開発の折々で最高性能・最先端の機能を持つAIモデルの総称。脆弱性の発見や高度な攻撃コードの生成にすぐれ、従来は発見が困難であった脆弱性が短期間に大量に発見され得ることに加え、脆弱性の発見から攻撃に至るまでの期間が大幅に短縮されることが指摘されている。

図1:次世代ファイアウォール向けOSソフトウェア新版「PAN-OS 12.2 Ceres」が備える主な機能(出典:米Palo Alto Networks)
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 新機能を投入する背景として、「フロンティアAIがもたらすサイバー脅威のスピード」と「ネットワークトラフィックの急増による従来型の防御の限界」を挙げる。

 前者については、フロンティアAIが攻撃のライフサイクル全体を自動化し、エクスプロイト(攻撃)の実行猶予期間を限りなくゼロに近づけているという。「加えて、従来のシグネチャを回避する、非常に巧妙で新しい脅威を高速に生成し、パッチが作成される前に攻撃を仕掛けてくる」(同社)。

 パロアルトは、従来型のパッチ適用は業界平均で55日かかるという米ベライゾンコミュニケーションズ(Verizon Communications)の調査結果を示し、脆弱性の公開から悪用開始までの時間差を埋めきれない例が目立ってきていると指摘(図2)。AVPは、この業界平均の無防備な期間を「ほぼゼロ」にまで短縮すると説明している。「これは単にパッチ適用を迅速化するだけではなく、ネットワークに到達する前にエクスプロイトを無力化することで、攻撃者の機会を根絶することを意味している」(同社)。

図2:脆弱性パッチを配布する前に攻撃が行われるようになってきた。未知の脆弱性を突く攻撃も増えてきた(出典:米パロアルトネットワークス)
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●Next:Advanced Virtual Patchingと従来の仮想パッチの違い

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