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IT商社のNICP、見積作成Excelマクロから業務仕様をAIで抽出しWebアプリ化

2026年8月19日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

IT系技術商社のエヌアイシー・パートナーズは2026年8月19日、社内で利用していた見積作成用Excelマクロを生成AIを活用してWebアプリケーション化したと発表した。ソフトウェア開発向けAIエージェント「IBM Bob」を活用し、特定の担当者に依存していた業務ロジックを整理・可視化した。

 IT系技術商社のエヌアイシー・パートナーズ(NICP)は、社内で利用していた見積作成用Excelマクロを、生成AIを活用してWebアプリケーション化した。業務ロジックの整理と可視化、およびWeb化に、ソフトウェア開発向けAIエージェント「IBM Bob」を利用した(図1)。

図1:見積作成用Excelマクロから業務仕様を抽出し、これを基にWebアプリケーション化した取り組みの概要「IBM Bob」(出典:エヌアイシー・パートナーズ)
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 IBM Bobを活用し、これまで特定の担当者の知識や経験に依存していた業務ロジックを、組織内で共有・活用可能な知識として可視化・整理した。見積作成用Excelマクロにおける社内実績では、仕様を把握するために要する時間を従来比で約95%削減した。

 同社は、見積作成、申請処理、集計作業、構成支援など各業務にExcelマクロや業務ツールを使っている。一方、仕様書や設計書の整備が充分でないため、担当者の異動・退職によって保守・改修が困難になる問題や、機能追加やシステム刷新時に既存ロジックの解析に多くの工数がかかる課題が発生していた。

 特に、見積作成を支援するExcelマクロは、保守性や継続利用の観点から改善が必要だった。長年の運用や改修を通じて蓄積した業務ロジックの中には、仕様書だけでは把握が難しいものもあり、内容の理解や改修時には作成者や担当者の知見に依存する側面があった。

 こうした経緯から今回、IBM Bobを用いて既存業務資産の可視化と再構築に取り組んだ。

 まず、見積算出用のExcelマクロをIBM Bobに取り込み、VBA(Visual Basic for Applications)コードを分析し、業務ロジックを整理した。IBM Bobは、コード構造や処理内容、データ構造を分析し、業務理解を支援する仕様情報やドキュメントを生成する。担当者は、IBM Bobが生成した内容をレビューしながら既存仕様を確認し、業務ロジックを整理した。

 仕様の把握に要する時間は、これまで平均して1~3日程度を要していた。IBM Bobにより、見積算出用Excelマクロの全体像を約30分で把握できた。担当者の経験に基づく従来の想定所要時間と比べると、仕様把握に要する時間が約95%減った計算になる。

 次に、整理した仕様をもとに、IBM Bobの支援を受けながらWebアプリケーションへと再構築した。開発工程では、IBM Bobが生成した成果物に対して担当者がレビューとテストを実施しながら改善を進めた。

 本プロジェクトでは、移行可否検討、実装、テスト、性能チューニング、ドキュメント作成などの工程を実施した。担当者による事前見積では約6週間を要すると想定していた作業を、IBM Bobの活用によって約2.5日で完了させた。

 現在は、業務利用可能なWebアプリケーションとして運用している。見積データの蓄積・検索や過去実績の参照・再利用も可能になった。

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