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[イベントレポート]

ヴィームが「Data AI Command Platform」で築く、AI時代のデータ防衛網

かつてない脅威に備えるためのセキュリティ×レジリエンスの統合戦略

2026年9月2日(水)神 幸葉(IT Leaders編集部)

企業におけるAIの業務実装が急速に進んでいる。AIはビジネスに多大な恩恵をもたらす一方で、その自律的かつ高速な動作は、機密データの漏洩や意図せぬデータの破壊といった新たなリスクを生み出している。サイバーセキュリティとデータ保護の境界線が曖昧になる中、企業はどのように自社の重要なデータを守り、ビジネスのレジリエンスを高めるべきか。米ヴィーム・ソフトウェアが2026年7月29日(豪シドニー現地時間)にオーストラリア・シドニーで開催した年次コンファレンス「Veeam ON Sydney」に登壇した、同社 製品・テクノロジー担当プレジデントのレハン・ジャリル氏のスピーチから、AI時代におけるデータ保護とセキュリティ・ガバナンスを掲げるプラットフォーム「Data AI Command Platform」の全貌と、次世代のデータ保護戦略を紐解く。

AIエージェント時代のデータ脅威

 現代のエンタープライズ企業が抱えるデータ環境は、かつてないほど複雑化している。オンプレミス、SaaS、パブリッククラウドなど分散するデータは、ペタバイト級の容量に達し、数十億ものファイルで構成されている。データの90%はチャットや画像などの非構造化データであり、企業自身も「どこに、どのようなデータが存在するのか」を正確に把握しきれていないのが実情だ。

 この複雑なデータ環境にAIエージェントが加わり、状況は一変した。AIモデル自体は単なるデータに過ぎないが、システムへのアクセス権限を与えられたAIエージェントは、人間の手作業をはるかに超える猛烈なスピードでデータにアクセスし、処理を実行する。一方で「Mythos」のようなフロンティアモデルの登場を受け、脆弱性の探索や侵入といった攻撃プロセスの実行も、かつてないほどに高速化することが見込まれる。自社の正規のAIエージェントが誤ってデータを破壊してしまう可能性もある。

 米ヴィーム・ソフトウェア 製品・テクノロジー担当プレジデントで、同社が買収した米Securiti AIの創業者でもあるレハン・ジャリル(Rehan Jalil)氏(写真1)は、「AIエージェント自体は手足のようなもので、独自の脳は持っていません」としながらも、何十ものAIエージェントがシステム内で相互に対話し、自律的に動く現在、データ保護のあり方は根本的な見直しを迫られていると指摘した。

写真1:米ヴィーム・ソフトウェア 製品・テクノロジー担当プレジデント レハン・ジャリル氏。同氏が創業したSecuriti AIはデータセキュリティ体制管理(DSPM)分野のリーディングカンパニーで、2025年12月にヴィームが買収した

●Next:「データのソーシャルネットワーク」によるデータ保護アプローチ

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Veeam Software / AIエージェント / レジリエンス / バックアップ

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