リスクマネジメント リスクマネジメント記事一覧へ

[新製品・サービス]

シャチハタ、音声コンテンツの来歴を音響識別技術で照会する「SIGNED SOUND」にC2PA署名を追加

電子透かしやフィンガープリントを手がかりにするソフトバインディングが可能に

2026年9月8日(火)IT Leaders編集部、日川 佳三

文具・印章メーカーのシヤチハタは2026年9月2日、音声コンテンツ来歴検証クラウドサービス「SIGNED SOUND(音のしるし)」に、C2PAの電子署名機能を追加したと発表した。サイバートラストの電子証明書「iTrust C2PA用証明書」とタイムスタンプを使って電子署名付きの来歴情報を生成することで、配信後のコンテンツでも「だれが、いつ署名したか」の来歴を確認できる。

 文具・印章メーカーであるシヤチハタの「SIGNED SOUND(音のしるし)」は、音声コンテンツの来歴を音響識別技術で検証するクラウドサービスである。主に次のような場面での活用を想定している。

  • 自治体・行政機関の公式発表:フェイク音声や改竄による誤認を防ぎ、行政情報の発信元を正しく証明する。
  • 報道機関の映像・音声:ニュースや記録データの出所を明らかにすることで情報の信頼性を担保する。
  • 企業の広報・IR活動:経営層の音声や公式発表データが改竄・悪用されるリスクを抑える。

 配信元がSIGNED SOUNDに公式音声コンテンツを登録しておくことで、流通した音声が公式音声と同じ内容(未加工または加工音声)か否かを確認できる(画面1)。

画面1:音声コンテンツの来歴を音響識別技術で照会するサービス「SIGNED SOUND」のWeb画面(出典:シヤチハタ)
拡大画像表示

 音響通信・ACR(自動コンテンツ認識)分野のスタートアップ、エヴィクサーが開発した2つの音響識別技術を利用している。1つは音声データを識別する情報を人間が知覚しにくい音の形で「音響透かし」として音声ファイルに埋め込む技術である。もう1つは音声データの特徴を「音響フィンガープリント」として抽出し、データベースに登録・照会する技術である。

 これらの技術により、配信後に加工・変換した音声についても登録した公式音声を由来とするものか否かを判定できる。公式音声由来と判定されれば、その来歴(だれが、いつ作成したのか)まで判明する。

 音声ファイルを画面上にドラッグ&ドロップして登録すると、音響透かし、音響フィンガープリント、来歴情報を自動で生成する。同時に登録済みコンテンツと照合する。照合結果として、総合判定(真正、一部一致、編集あり、複合編集、不一致)、一致した登録コンテンツとの紐づけ、検出区間のタイムラインなどの情報が得られる(画面2)。

画面2:「SIGNED SOUND」の音声ファイル登録画面(出典:シヤチハタ)
拡大画像表示

C2PA署名とソフトバインディングを追加

 今回、SIGNED SOUNDに、画像や映像などのデジタルコンテンツを対象とした電子署名規格「C2PA(Coalition for Content Provenance and Authenticity)」の署名機能を追加した。サイバートラストの電子証明書「iTrust C2PA用証明書」とタイムスタンプを用いて、C2PAの電子署名が付された来歴情報(C2PAマニフェスト)を生成する。

 仕組みとして、音響透かしの埋め込みや音響フィンガープリントの抽出・登録に加えて、C2PAの電子署名を施し、署名入りのマニフェストを音声ファイルに埋め込むようにしている。これにより、C2PA署名の検証プロセスを介してファイルの来歴を確認できる。

 シヤチハタによると、ファイルにマニフェストが付されていても、SNSへの再投稿などを経ると、マニフェストの参照に必要なメタデータが失われる場合がある。また、音声を再生して別の機器で録音するようなコピーでは、元のファイルに付随していたマニフェストそのものがなくなってしまうという。

 そこでC2PAに着目した。C2PAには、電子署名を施したマニフェストをコンテンツに埋め込むといった通常の「ハードバインディング」方式に加えて、電子透かしやフィンガープリントなどを手がかりにマニフェストを見つけ出す「ソフトバインディング」方式がある。

 SIGNED SOUNDは、ハードバインディングだけでなく、ソフトバインディングも可能。音響電子透かしと音響フィンガープリントを利用することで、マニフェストを失った流通後の音声からでもコンテンツを特定し、コンテンツに紐づいたC2PAマニフェストを照会できる。

 シヤチハタ、エヴィクサー、サイバートラストの3社は今後、企業の広報・IR部門や自治体などへの導入を広げると共に、外部の開発者やパートナーが自社サービスに組み込めるようにAPIやSDKの提供を検討する。

関連キーワード

シヤチハタ / 不正防止 / 音声認識 / サイバートラスト / C2PA / メタデータ管理 / 電子署名 / 協業・提携 / 製造 / 電子透かし / 自治体 / 広報 / メディア / IR

関連記事

トピックス

[Sponsored]

シャチハタ、音声コンテンツの来歴を音響識別技術で照会する「SIGNED SOUND」にC2PA署名を追加文具・印章メーカーのシヤチハタは2026年9月2日、音声コンテンツ来歴検証クラウドサービス「SIGNED SOUND(音のしるし)」に、C2PAの電子署名機能を追加したと発表した。サイバートラストの電子証明書「iTrust C2PA用証明書」とタイムスタンプを使って電子署名付きの来歴情報を生成することで、配信後のコンテンツでも「だれが、いつ署名したか」の来歴を確認できる。

PAGE TOP