テクニカルサポートとのやり取りで、聞きたい内容がなかなか理解してもらえない、なかなか伝わらないということはよく起こることである。「話のわかる人に代わって下さい」といらいらしながら言ってしまうこともしばしばある。テクニカルサポートもスキルの高い人だけではないし、また、ある程度の手順や作法に則らないとうまく伝わらない場合がある。ここでは、テクニカルサポートに問い合わせを行う場合、どのようにすれば的確にかつ素早く内容を伝えることが出来るかについて述べていく。
聞きたい内容がなかなかテクニカルサポートに伝わらない、あるいは、理解してもらえない原因として、以下の4点が考えられる。ここでは、これらの原因およびその場合における対処の仕方について述べる。
1. 結論を急ぎすぎている
第2回でふれたが、テクニカルサポートでは、Tierごとに役割が決まっており、それぞれのTierにおいて問い合わせ内容の確認の方法が異なっている。最初に対応を行うTier1においては、既知の情報と一致するかどうかの検索をどのようにすれば速やかに行なうことができるかという観点で確認あるいは質問を行なう。しかしながら、ユーザーはユーザーなりにある程度絞り込んだ上で問い合わせを行うため、「なんでこんな事を聞かれるのだろうか?」と感じたり、「言っていることを正しく理解してもらえていないのではないだろうか?」というような疑問を持ってしまうことになる。このように、テクニカルサポートはどうしても定められた手順どおりに対応を行おうとするのに対して、ユーザーはユーザーから見て最短距離で結果にたどり着きたいと考えて問い合わせを行う。そのため、なかなか理解してもらえないと感じてしまうことになる。
この場合の対処方法であるが、テクニカルサポートが問い合わせ内容の絞込みが行いやすいように進めていくのが良い。すぐに結論を導き出そうとせずに、以下の3ステップで対応していきたい。
(1)まず、どのような問題が発生しているか、あるいは、どのような点で困っているかという点を伝える。ここであまり細かい点や結論を誘導するようなことは言わない
会員登録(無料)が必要です
- 製品の根本的な品質を上げる方法:最終回(2009/09/30)
- プラスアルファの情報を引き出す方法(第10回)(2009/09/16)
- プレミアサポートの利用方法(第9回)(2009/09/09)
- 仕様外使用の対処方法(第8回)(2009/09/02)
- 解決までの時間を明確化させる方法(第7回)(2009/08/26)