図解/実行/監視が主要領域 個別特化タイプからスイート製品まで選択肢が広がる──。BPMの実務は幅広い。そのため、一括りにBPM支援ツールといっても、適用範囲によって各種の製品がある。Part6ではモデル図の作成からプロセス実行、監視までの基本機能を備える製品を中心に紹介する。
Column
BPMの真の果実を得るため重要性を増すSOA基盤
BPM実践によって定めた業務プロセス。これをシステムに効率的に反映していくことも欠かせない。具体的には、業務プロセスに関連するシステムやデータをどのように呼び出して、利用できるようにするのか。多くの企業では、用途別のパッケージソフトや、手組みによるレガシーシステムなどが混在しており、そう簡単なことではない。
その点で、重要性が増しているのが「SOA(サービス指向アーキテクチャ)」である。これは、業務プロセスの単位で用意した機能(ソフトウェア部品)をネットワーク上で都度連携させながら企業情報システム(あるいは企業の枠を超えた一連の業務支援システム)を構築するコンセプトだ。
具体的な要素技術としてはESBやEAIなどがあり、すでにこれら機能を備えた製品が市場投入されている。EDI(電子データ交換)やWebアプリケーションサーバーも一構成要素に捉えられる。大手ソフトウェアベンダーの多くが今後、SOAを視野に入れた製品開発を推し進めると見られる。
柔軟性に富んだシステムを構築する上で期待されるSOAだが、基盤製品を導入するだけでは効果は薄い。それはBPMと表裏一体の関係にある。事業環境の変化に合わせて業務プロセスを随時見直し、それをSOAベースのシステムで支えるという視点が欠かせない。