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日本IBM、多機能ミッドレンジ・ストレージをStorwizeブランドで提供

2010年10月8日(金)

 日本IBMは2010年10月8日、ストレージ仮想化や自動階層化などの機能を備えた、ミッドレンジ・クラスの多機能型SANストレージ「IBM Storwize V7000」を販売開始した。2010年11月12日に出荷する。価格は、ディスクを搭載しない最小構成時に607万5000円(税別)。

V7000は、ミッドレンジに位置する多機能型のSANストレージである。最大の特徴は、上位製品がそれぞれ個別に備えている以下の2つの機能をあわせ持つ点である。複数の外部接続ストレージや内蔵ディスクを束ねて仮想化する機能と、性能が異なる複数のドライブ間でデータを自動階層化する機能、である。

ストレージ仮想化機能は、既存のアプライアンス製品「SAN Volume Controller」(SVC)に準じ、スケール・アウト機能を省くなど、SVCの機能を簡易化したものとなる。複数のSANストレージを束ねた仮想ストレージ・プール内で、最大2048個のボリュームを運用できる。

自動階層化機能は、既存のハイエンド・ストレージ「IBM System Storage DS8700」が備える機能「Easy Tier」に準じる。最小で16Mバイトの細かなデータ単位で、自動的に階層型ストレージ管理(ILM)を実現する。SSDやHDDなど性能が異なる複数種類のドライブを、データのアクセス頻度に応じて自動的に使い分ける(データを自動的に移動する)。

“多機能”をStorewizeブランドで表現

V7000のハードウエア仕様は、ミッドレンジに位置し、以下の通り。ホスト接続インタフェースは、8Gビット/秒のFC(FibreChannel)×8、および、1Gビット/秒のイーサネット(iSCSI)×4。V7000のきょう体は高さ2Uで、2.5型×24基(または3.5型×12基)のドライブを搭載する。きょう体は、最大10台まで拡張できる。最大容量は、240Tバイト(3.5型2Tバイト×120基)。

今回、V7000の製品化にあたり、機能の賢さをアピールする目的やブランドの知名度の高さから、米IBMが2010年8月に買収した米Storewizeの社名をブランド名に流用した。V7000と米Storewizeには直接の関係はない。米Storewizeが元来提供してきた製品は、NAS(ファイル・サーバー)の前段に設置して、ネットワーク上を流れるNASデータを圧縮するゲートウエイ・アプライアンスである。こちらの製品は、Storwizeブランドを付けずに、2010年第4四半期に出荷する。

既存のストレージ仮想化装置「SVC」も自動階層化の「Easy Tier」を搭載

なお、V7000の出荷にあわせ、SVCの新版「IBM System Storage SANボリューム・コントローラー v6.1」と、DS8700の上位に位置するハイエンド・ストレージ「IBM System Storage DS8800」を出荷する。SVC新版は、2010年11月12日に出荷し、参考価格は、ストレージ容量10Tバイト時に1430万円(税別)。DS8800は、2010年10月22日に出荷し、価格は最小構成時に1億3844万円(税別)。

SVCの新版では、V7000同様に、自動階層化の「Easy Tier」を搭載した。DS8800では、CPU性能の向上や2.5型ドライブの採用による消費電力の削減などを図った。

IBM Storwize V7000の外観
写真 IBM Storwize V7000の外観
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