SAPジャパンは、統合アプリケーションプラットフォームの最新版である「SAP NetWeaver（エスエイピー ネットウィーバー）7.3」を2010年11月30日から提供開始した。
SAP NetWeaverは、プロセス統合（SAP NetWeaver Process Integration）、ビジネスプロセス管理（SAP NetWeaver Business Process Management）、ID管理（SAP NetWeaver Identity Management）、マスタデータ管理（SAP NetWeaver Master Data Management）、ライフサイクル管理などを備え、企業のアプリケーション構築を支援する統合アプリケーションプラットフォーム。
最新版のSAP NetWeaver 7.3では、新たなビジネスアプリケーションの作成、モバイルアプリケーションの開発、データとプロセスの統合などに向けプラットフォームの各コンポーネントに機能強化が図られた。新たな強化機能点は次のとおり。
- システムランドスケープの簡素化によるTCOの削減：すべてのSAP NetWeaverの利用方法を統一したメンテナンスサイクルによる同じリリースレベルで提供、最新のJEE5プラットフォームへの統一により、同一アプリケーションサーバー上でのSAP NetWeaver Enterprise PortalやSAP NetWeaver Composition Environmentの展開が可能
- SAP ERPやBusiness Suiteなどのコアアプリケーションに対して影響のない適用が可能
- Javaサポートの強化：Java EE5認証、JMS Pub／Sub機能
- 規格サポートの強化：WS Policy 1.2、SOAP 1.2、WS Trust 1.3、Java SE 6、JSR 168／286、WSRP 1.0、SAML 1.0／2.0
また、個々のコンポーネントにおける機能強化点の代表的なものは以下のとおり。
- SAP NetWeaver Composition Environment 7.3：サービス指向アーキテクチャ（SOA）ベースのアプリケーション開発環境
- Web Dynpro ABAP UI技術とSAP NetWeaver Business Process Managementの統合
- ビジネスルール管理における、デシジョンテーブルの再利用
- SOA設定の簡易化
- プロセスやタスク管理のAPI追加
- SAP NetWeaver Process Integration 7.3：SOAベースのビジネスプロセス統合管理
- SAP Solution Managerとの統合による集中型モニタリング
- Java only ESB オプション
- 運用コストの削減
- 相互運用性や接続性のための標準サポート強化
- SAP NetWeaver Enterprise Portal 7.3：企業に散在する情報を統合したポータルサイトを構築
- Enterprise Workspacesによるエンドユーザーやセルフサービスの活用
- Web Page Composerによるマッシュアップや管理
- SAP NetWeaver Business Warehouse 7.3：データウェアハウス機能を統合したビジネスインテリジェンス・プラットフォーム
- SAP BusinessObjects BIやSAP BusinessObjects Data Servicesとの統合強化
- 新たに提供される管理コックピットコンテンツやSAP Soluｔion Managerとの統合による設定と運用
- データフローや計画、分析インデックスのためのモデリング機能
- SAP NetWeaver Mobile 7.3：エンタープライズモビリティのテクノロジー・プラットフォーム
- 複数バックエンドへの接続
- Webサービスによるバックエンドシステムとの接続
