NECは2011年4月12日、3台のHDDに同時にデータを格納する「トリプルミラーリング機能」により耐障害性を高めたモデルなど、省スペース型ファクトリーコンピュータ「FC98-NXシリーズ FC-E21G」を製品化し、同日から販売を開始すると発表した。NECでは、今後5年間で同シリーズ合計3万台の販売を目指すとしている。
ファクトリーコンピュータは、半導体・精密機械などの製造装置・検査装置や、ビル・公共施設の監視制御システムなどの分野で利用されており、24時間連続稼働を支える高い信頼性と長期供給・長期保守が求められる製品である。
新製品「FC98-NXシリーズ FC-E21G」は、NECのファクトリコンピュータとして初めて、3台のHDDに同時にデータを格納する「トリプルミラーリング機能」に対応している。同機能を搭載するモデルでは、2台のHDDで障害が発生した場合でも残りの1台を使って稼働を継続することが可能。また、新製品全モデルにおいて第2世代インテル Core i7プロセッサー(2.10GHz)を採用しており、マルチタスク環境などCPUにかかる負荷が大きい場面でも高い処理能力を発揮する。
新製品の主な特徴は次のとおり。
- トリプルミラーリング機能により耐障害性を向上(FC-E21G/S7704Zなど)
新規開発のミラーリングインターフェースボードの搭載により、CPUに負荷をかけずにHDD3台に同時にデータを格納できるトリプルミラーリング機能を実現する。従来モデルで実現していたHDD2台でのミラーリングと比べ、HDD障害に起因するシステム停止のリスクを大幅に低減することが可能(購入時にセレクションメニューで選択)。 - 高速・高性能の第2世代インテル Core i7プロセッサー搭載
4つのプロセッサーコアを集積した第2世代インテル Core i7プロセッサー(2.10GHz)を搭載し、従来モデル(「FC-E21A」)比で処理性能を約2.5倍向上。また、チップセットにはモバイル インテル HM65 Expressを採用している。 - 用途に応じて様々なドライブ構成が可能
3つのドライブスロットを搭載。2つのスロットにはHDDまたはSSDを、残り1つのスロットにはHDD・SSD・光学系ドライブのいずれかを搭載することが可能(購入時に選択)。 - 豊富な拡張インタフェース
PCI Express(×4) 1スロット、PCIスロット(32bit/33MHz) 2スロットを装備。また、USBポートを6ポート(前面:2、背面:4)搭載。LANは1000BASE-T対応インタフェースを2ポート搭載。 - 低発熱の電源ユニットを搭載
電力交換効率を従来機種から約20%改善した電源ユニットを採用。不要なエネルギー消費を抑えるとともに、発熱を低減することにより電源ユニットの長寿命化も実現している。
希望小売価格(税別)は次のとおり。
「FC-E21G/S72W4Z」は、57万6000円。
「FC-E21G/S72R4Z」は、54万8000円。
「FC-E21G/S71R4Z」は、49万8000円。
「FC-E21G/SX2R4Z」は、54万8000円。
「FC-E21G/SX1R4Z」は、49万8000円。
「FC-E21G/SB2R4Z」は、53万3000円。
「FC-E21G/SB0R4Z」は、42万8000円。
これらの製品の出荷開始時期は、2011年6月24日である。
「FC-E21G/S7704Z」は、59万8000円。
「FC-E21G/S76R4Z」は、63万8000円。
「FC-E21G/S75R4Z」は、54万3000円。
これらの製品の出荷開始は2011年10月を予定している。
ファクトリーコンピュータ
http://www.nec.co.jp/fc/index.html