可能な限りプロセスをシンプルにしてビジネスルールを活用する BPMの目的は、ビジネスのスピードを上げることにある。その実装フェーズにおいて重要なのは、プロセスが複雑に絡み合った“スパゲティ状態”に陥らないようにすることだ。業務上の複雑な“判断”や“例外処理”をプロセスとして直接記述するのではなく、いつでも自由に変更可能なビジネスルールとして記述し、プロセスから呼び出せるようにすることが、 BPMの取り組みを成功させるためのポイントとなる。
誰のためのシステムなのかを明確にしてプロセス改革に臨む
梅野 昌彦 氏
BPMというキーワードから、何を思い浮かべるだろうか。おそらく、プロセスの自動化、ビジネス上でのボトルネックの検出、アプリケーションのサービス化、変化に迅速に対応可能な仕組みといったところではないだろうか。
もちろん、これらの答えが間違っているわけではない。ただし、これらは「何をするシステムなのか」という視点に基づいたBPMの
要件である。レッドハッドグローバルサービス本部のシニアソリューションアーキテクトである梅野昌彦氏は、「その前に“誰のためのシステムなのか”というポイントをしっかり押さえたうえで、ビジネスプロセスの改革に臨まなければなりません」と指摘した。
「BPMとは、プロセスオーナーがプロセスを改善することで、メンバーがスムーズに仕事をできるようにするための取り組みです。その目的は、ビジネスのスピードを上げることにあります」(梅野氏)
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