計測器やPCのレンタル大手がクラウドコンピューティング事業に新規参入する。オリックス・レンテックは2012年3月22日、コールセンターシステム大手の日本アバイアと提携し、ユニファイドコミュニケーション(UC)システムのクラウドサービスを7月に始めると発表した。太田敏晶社長は「いわゆるハコ貸しにとどまらず、高付加価値サービスを強化していく。クラウドサービスはその第1弾」と位置づける。このほど、クラウド事業を推進する10人規模の社内組織も立ち上げた。
サービスの名称は「Avaya Flare Experience Cloud Service」。コミュニケーションツールとして電話やビデオ会議、プレゼンス管理、メール、インスタントメッセージなどを組み合わせて使えるアバイア製UCシステム基盤「Avaya Aura」を、オリックス・レンテックのデータセンターに設置。UCクライアントソフト「Avaya Flare Experience」を導入したWindows PCや、iPadで稼働する「Avaya Flare Communicator for iPad」を導入したスマートデバイス、専用タブレット端末「Avaya Desktop Video Device」から利用できるようにする(写真)。
例えば、工場にいる保守サポート要員とリタイアした嘱託勤務の熟練エンジニアが設備の図面や現場の映像を共有しながら、協調して修理作業を進めるといった用途を想定している。
サービスの料金は1ユーザー当たり月額7000円。オリックス・レンテックはサービス開始から1年間で1万ユーザーの獲得を狙う。 (栗原)