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「金融機関でビデオ会議などの全店共通化が進展」シスコ・鈴木専務執行役員

2013年9月26日(木)志度 昌宏(DIGITAL X編集長)

米シスコシステムズの日本法人は2013年9月25日、金融機関に向けたシスコの取り組みについての記者説明会を開催し、ネットワーク製品の採用と並行して、ビデオ会議やWeb会議といったコラボレーション製品の導入が増えていることを明らかにした。鈴木和洋 専務執行役員によれば、「部分的導入だったテレビ会議システムなども、全店共通化などが進んでいる」という。

金融機関におけるコラボレーション製品の導入状況を説明
するシスコシステムズ合同会社の鈴木和洋 専務執行役員
 

 説明会ではまず、米本社が9月22日(現地時間)に発表した消費者向け金融機関を対象に実施した調査結果『Cisco Customer Experience Report(金融編)』のダイジェストを紹介した。

 それによれば、海外では、69%の消費者が「よりカスタマイズされた財務アドバイスが得られるのであれば個人情報を提供しても良い」としているという。アドバイスとしては、「貯蓄増加」や「金融商品に関する教育」「財務状態の評価」などが挙がる。

 消費者ニーズを背景に、金融機関の側でも、「顧客はオンラインでの対応を望んでいると確信している」という銀行が88%に上り、58%の銀行は「より個人的なサービスを提供できると確信している」という。

 これを受けて、鈴木和洋 専務執行役員は、日本の金融機関の課題を(1)顧客接点の多様化、(2)グローバル化と社内コミュニケーションの推進・効率化、(3)BCP(事業継続計画)への取り組み、の3つに大別して見せた。

 これらの課題に向けてシスコが提供するのが、テレビ会議やWeb会議、統合コミュニケーションツールの「Jabber」などのコラボレーション製品になる。国内大手金融機関125社を対象にすれば、98%がシスコのネットワークを採用。そのうえで、コラボレーション製品の売上高は、2011年度(6月期)から12年度にかけて33%増加し、12年度から13年度は42%増加したとする。

 金融庁による規制や、個人情報保護法への対応、ネット上でのセキュリティといった観点から、金融機関におけるコラボレーション製品の利用は「慎重だった」(鈴木専務執行役員)。変化のきっかけになったのは、2011年3月11日に発生した東日本大震災である。

 まずはBCPの観点から、全国に広がる店舗の安全確認や対策指示といった用途でビデオ会議システムの全店共通導入が進展。それをインフラに、業務の効率化とコスト削減に向けた社内会議や各種教育にも使われるようになった。その一部が、店頭にも置かれるようになり、支店単位では難しい、より専門的な相談業務への対応へと広がっている。

 海外では既に、富裕層に向けてテレビ会議システムを使ったプライベート・バンキングやアドバイス・サービス、Web会議システムを使っての顧客の存在場所を問わないサービスなどにもシスコ製品が使われている。鈴木専務執行役員は、「顧客サービスを高めるために、ビジネスの現場にある課題をITで解決しようという動きが顕著になってきている。日本でも、この流れが起こっている」と話す。

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