サーバーは主にどんな用途で使われているのか。IDC Japanは2014年1月21日、国内サーバー市場におけるワークロードの調査結果を発表した。出荷額別に見たサーバーの利用率と、用途別に見たサーバーの出荷台数などを公開した。
サーバーの用途を出荷額別に見ると、一番高いのが「ERP」で出荷額は491億8100万円となる。2013年国内サーバー市場の11.5%を占める。「ファイル/プリント」(出荷額:389億8500万円、シェア率:9.1%)や「Webサービス」(出荷額:389億4200万円、シェア率:9.1%)がその後に続く。
用途別に見たサーバーの出荷台数はどうか。「ファイル/プリント」用途のサーバー出荷台数が7万900台でもっとも多く、国内サーバー市場の12.9%を占める。次に「電子メール」用途のサーバー出荷台数が6万9400台で市場全体の12.6%、「Webサービス」用途のサーバー出荷台数が6万4600台で市場全体の11.7%を占める。
サーバーをクラス別に分けると、顧客の購入金額が2500万円以上となるハイエンドサーバーの場合、出荷額が一番高いのは「バッチ処理」。「ERP」「データウェアハウス/データマート」「OLTP」などが続く。
用途別に見たハイエンドサーバーの出荷台数は、多い順に「ERP」「バッチ処理」「データウェアハウス/データマート」「アプリケーション開発」「OLTP」となる。
ミッドレンジサーバー(顧客の購入金額が250万円以上2500万円未満)の場合、出荷額が一番高いのは「ERP」で、「データウェアハウス/データマート」「Webサービス」「アプリケーション開発」「ネットワーク」が続く。
用途別に見たミッドレンジサーバーの出荷台数は、多い順に「ERP」「データウェアハウス/データマート」「Webサービス」「アプリケーション開発」「ファイル/プリント」となる。
顧客の購入金額が250万円未満となるエントリーサーバーの場合、出荷額が高いのは上から順に「ファイル/プリント」「電子メール」「Webサービス」「ネットワーク」「アプリケーション開発」で、出荷台数も同じ順位となっている。
なお、2013年から2017年にかけて、出荷額の年間平均成長率がプラスになるものはないという。サーバー仮想化によるシステム集約が進むためだ。今後はネットワークの仮想化技術が台頭し、システム最適化はさらに加速すると同社は見込む。