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[デジタル時代のマーケティングテクノロジー]

【第1回】デジタルメディアが消費者と企業の関係を変えた

2014年4月25日(金)アドビシステムズ マーケティング本部

マーケティング活動を取り巻く環境は、ここ数年、目まぐるしい勢いで変化しています。インターネットの発展とデジタルメディアが急速に普及したことで、マーケティング手法も劇的に進化したためです。本連載では、今のようなデジタル時代において効果的なマーケティング施策を立案・実行するための基礎となるマーケティングテクノロジーを解説していきます。今回は、デジタルマーケティングの最新動向を説明します。

 デジタルメディアに蓄積された顧客の行動を分析と活用し、多様なチャネルを通じてマーケティング活動を展開する――。これがデジタルマーケティングです。デジタルメディアにおける消費者の行動はすべてデータとして蓄積が可能です。検索や、クリック、ログイン、ソーシャルメディアでの発言、アプリケーションの使用といったアクションです。

 デジタルマーケティングでは、上記のアクションが起きた直後に、蓄積した情報を元に、顧客に最適なエクスペリエンス(顧客体験)を、およそ1000分の1秒という瞬時に判断し、適切なチャネルや適切なレイアウトで提供します。加えて、施策の効果がリアルタイムで測れるため、ROI(投資対効果)の意識も高まっています。

 これを野球に例えるならば、バッターが正確にボールを打ち返すといったところでしょうか。ピッチャーのボールの握りや、腕の角度、選択された球種、ボールのスピードといった情報を優れたバッターは1000分の1秒で的確に判断し、バットを振ることでヒットを打っているのです。当然、打率の高いバッターのほうが人気です。

消費者が接するメディアはデジタルへ急変

 デジタルマーケティングの前提であるデジタルメディアの現状をおさらいしてみましょう。消費者を取り巻くメディア環境は急激に変化してきました。日本でも今やスマートフォンの保有率は49.5%に達しています(『平成24年通信利用動向調査』総務省)。タブレットも5軒に1軒の家庭が所有しています(『2013年 国内モバイル/クライアントコンピューティング市場 家庭ユーザー利用実態調査:ブランド認知度と購買行動の変化』IDCジャパン)。

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