中国メディア各社の報道から、IT関連の最新動向を紹介する「中国電脳事情」。1カ月間に報じられた主要なニュースから重要なものをピックアップしてお伝えする。
産業用ロボット購入台数で中国が日本を抜き、世界最大の市場に
─第一財経日報(2014年6月3日)
国際ロボット連盟(IFR)が発表した最新統計によると、中国が2013年に購入した産業用ロボットは3万6,560台で、購入数で初めて日本を追い越し、中国は世界最大の産業用ロボット市場となった。この3万6,560台という数字は、2013年に製造された産業用ロボット5台のうち1台は中国が購入したことを意味し、購入量は前年比で60%近く成長したことになる。なお、2013年における日本の購入数は2万6,012台、3位は米国の2万3,679台であった。
IFRの報告書は、中国で産業用ロボットの需要が急速に拡大した背景として、製造業における人件費の高騰とその他の新興経済体との競争激化などの影響を挙げており、企業が生産性の向上を求めた結果だと指摘している。また、同連盟の統計では、中国の製造業において、従業員1万人における産業用ロボットの平均保有数はまだ23台であるが、韓国ではすでに396台にも上っており、中国市場における潜在的な需要は凄まじいことがうかがえる。コンサルティング会社のソリディアンスの研究報告によると、中国で最も産業用ロボットの需要があるのは自動車産業で、その需要は全中国の60%にも相当するという。
現在、産業用ロボットの稼働台数では日本がダントツの1位となっており、2012年の稼働台数は日本31万台、中国9.6万台、米国16.8万台となっている。ソリディアンスでアジア太平洋部門責任者を務めるピラー・ダイエッター(Pilar Dieter)氏によると、スイスのABB、日本のファナック、ドイツのKUKAロボティクスなど世界的に有名な産業用ロボットメーカーがこぞって中国市場での開拓を加速しているという。「中国市場での産業用ロボットの販売高の約半数は日本の6メーカーが占めており、中国を代表する国産産業用ロボットメーカー4社のシェアはわずか5%にとどまる」(同氏)
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