[新製品・サービス]

自治体に「分離」によるセキュアなWebアクセス環境を提供―IIJ

2016年3月8日(火)IT Leaders編集部

インターネットイニシアティブ(IIJ)は2016年3月7日、地方自治体を対象に、組織内ネットワークとインターネット接続環境との通信経路の分離を可能にする、クラウド型のWeb閲覧サービス「IIJ GIOセキュアブラウジングサービス」を提供すると発表した。2016年11月にサービスを開始する予定だ。

 「IIJ GIOセキュアブラウジングサービス」は、総務省が示した「自治体情報システム強靭性向上モデル」に対応したWeb閲覧サービスだ。マイナンバーによる情報連携などに活用されるシステムや自治体専用線であるLGWAN(総合行政ネットワーク)と、Web閲覧やメールなどのインターネット接続系ネットワークを論理的に分離した環境を提供し、安全なWebアクセスを可能にする。

 利用者がWebにアクセスするための仮想ブラウザー環境を、クラウドサービス上で提供する。Web閲覧時のプログラム実行やデータ保存は仮想ブラウザー環境上で実行し、端末へは画面情報のみを転送・表示するため、LGWANに接続された端末でも安全にWebを閲覧できる。インターネットへは、都道府県単位で提供される自治体情報セキュリティクラウドを経由して接続することを想定している。

 Webサイトからデータを端末にダウンロードする場合などには、LGWAN環境とインターネット環境間で安全にファイルの受け渡しができる「ファイル交換機能」を提供する。仮想環境上でファイルを実行し、その振る舞いを観察することで疑わしいファイルを検知する。管理者が操作する「承認機能」によって、許可されたファイルのみを利用者がダウンロード可能にする。

 標的型攻撃対策機能や情報漏えい対策機能を備えたクラウド型メールセキュリティサービス「IIJセキュアMXサービス」の「メールボックスプラスオプション」を併用すれば、インターネットから分離した環境でWebメールシステムを利用できるようになる。

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