ブレインパッドとグループ会社のBrainPad AAAは2026年7月6日、作業映像解析サービス「COROKO Analytics」の提供を開始した。標準作業分析と生産性分析の仕組みを備え、製造業の現場で撮影した作業映像をAIエージェントが解析して、ムダな動作やボトルネックとなる工程を自動で特定する。
ブレインパッドとグループ会社のBrainPad AAAは、作業映像解析サービス「COROKO Analytics」の提供を開始した。現場の作業映像と関連資料(作業手順書・製品仕様書)をAIエージェントが解析し、ムダな動作やボトルネックとなる工程を自動で特定する仕組みを構築する。定点カメラ映像をそのまま活用できる。
「製造業をはじめとする現場では、業務改善のたびに担当者が現地に張り付きで作業を観察・記録する必要があり、分析に数週間を要することも珍しくない」(両社)という状況を改善し、作業を短期間で完了させるとしている。
「フィジカルAIへの関心が高まる一方、現場作業の暗黙知化や部門ごとのデータの分断により、多くのケースで実証実験(PoC)の段階にとどまっている。本番導入には現状の作業工程を可視化して属人化やムダを取り除く必要があるが、計測作業が人手に頼らざるをえず、工数が大きいことから、多くの現場で優先順位が低い」(両社)
工程分析には、2つの隠れたコストがあると指摘する。1つは、映像上のどの動作を「直接作業」とし、どの条件で「間接作業」とみなすのかという定義の問題に起因するコストだ。「作業者ごとの動きの違いを許容するか統一するかといった判断基準も、人が詳細に定める必要がある」。
もう1つは、定めた基準に沿って現場作業を繰り返し計測し、実測のバラツキを把握する作業にかかるコストだ。作業員の動きは1回ごとにわずかに異なるため、信頼できるデータを得るには同じ工程を何度も観測する地道な積み重ねが欠かせないという。
COROKO Analyticsは、こうした定義づけから実測までをAIエージェントが引き受け、そのうえで、以下の2つの分析機能を提供する。
(1)標準作業分析
標準作業時間を作業映像から定義・計測し、作業手順書や標準作業票だけでは表せない細かな動作や身体の使い方を形式知として抽出する。これにより、業務改善の土台となる明確な作業工程を定義する(画面1)。
画面1:標準作業分析のイメージ(出典:ブレインパッド、BrainPad AAA)拡大画像表示
(2)生産性分析
不要な作業や待機時間を洗い出して具体的な改善アプローチを提案する。ベテランと新人のスキルギャップの可視化や、拠点ごとのオペレーション比較も可能である(画面2)。
画面2:生産性分析のイメージ(出典:ブレインパッド、BrainPad AAA)拡大画像表示
COROKO Analyticsの導入は3段階で進める。第1段階は、ユーザー企業の現場の映像を使って最短1~2週間で業務課題を可視化し、改善アクションを示す。第2段階は、ユーザーの改善ペース(毎月や四半期ごとなど)に合わせて課題の可視化と改善アクションを定常的に提供する。第3段階は、映像から自動的に解析結果を確認できるシステム環境を構築する。
両社は2027年末までに数十社への導入を目指す。今後は、危険な動作の予兆をAIエージェントが検知する安全管理、工程の逸脱や異常を早期に把握する品質管理、棚の欠品やレジ待ちを可視化する機会損失の防止といった領域への解析技術の応用を予定している。
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