2016年7月27日、米OracleがクラウドERPソリューションを提供する米NetSuiteを買収すると発表した。Oracleはオンプレミスとクラウドを合わせて4系統のERPソリューションを提供しており、NetSuiteのソリューションを合わせると5つ目になる。「なぜ?そんなにそろえてどうする?」と疑問が浮かぶ。この買収劇の背景を追ってみよう。
成長を期待される独立系のIT企業が大手IT企業に買収される−−。これはユーザー企業にとって、良い面と悪い面がある。前者は経営の安定性が増すこと、R&D投資やサポートなどの強化が期待できること。後者は買収した大手IT企業と競合する企業の製品やサービスとの連携が期待しにくくなったり、価格や利用料が大手IT企業のそれに収れんされがちだったりすることだ。
そんな買収劇の最新版が7月27日に公表された、米Oracleによる米NetSuiteの買収だろう。OracleはクラウドERP専業のNetSuiteとの間で買収に関して正式合意したと発表した(発表資料)。買収額は93億ドル(約1兆円)。巨額の買収が相次ぐ昨今、大きな金額ではないようにも思えてしまうが、Oracleにとっては2006年の旧PeopleSoft買収に次ぐ規模である。
写真1:米Oracleの本社(左)と米写真2:NetSuiteの本社拡大画像表示
背景には何があり、OracleのERPはどうなるのか。両社のERPユーザー企業のみならず気になるところなので追ってみよう。なおNetSuiteについての詳細は『「大企業を俊敏に」「中小企業のビジネスを大企業並みに」〜米NetSuiteが語るERPの意義』を参照していただきたい。
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