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日本航空、ボットによる予約Webサイトへのアクセスを制御して外部課金を59%削減

2017年8月23日(水)日川 佳三(IT Leaders編集部)

アカマイ・テクノロジーズは2017年8月23日、ボットによるWebサイトへのアクセスを制御して排除できるサービス「Bot Manager」の導入事例として、日本航空(JAL)が同サービスを採用したと発表した。JALでは、全アクセスの約86%を占めていたボットを排除した結果、外部サービスの課金を59%削減したという。

 JALがBot Managerを導入した背景について、「ボットによるWebサイトへのアクセスが、外部サービスに支払う課金額を増やす要因となっている」ことを挙げる。ボットによるアクセスを把握し、これを制御することによって、Webサイトの運営コストを削減できると考えたという。

図1●Bot Managerの概要(出所:アカマイ・テクノロジーズ)図1●Bot Managerの概要(出所:アカマイ・テクノロジーズ)
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 前提としてJALは、空席情報や運賃情報を含めた航空券の予約システムをWebサイトで運営している。Webサイトでは、空席照会や座席予約をすると、外部の予約エンジンサービスへのリクエストが発生し、その量に応じてJALへの課金が発生する仕組みになっている。

 課題として、価格比較を目的に、空席や運賃情報を照会するだけで購入に直結しないボットの存在があった。ボットが増加し、外部へ支払う課金が大きな負担となっていた。アクセス元のIPアドレスでアクセス制限をかけても、ボット側はアクセス元を次々に変えることで対処し、対策の効果は限定的だった。

 こうした経緯でBot Managerを導入した。Bot Managerは、良性のボットと悪性のボットを識別するポリシーを運用できるほか、悪性と判断したボットに対する対応を柔軟に設定することができるとしている。単にブロックするだけでなく、代替サイトから擬似回答するなど、ボットの性質に応じて適した対処を実施できる。

 JALでは、Bot Managerの試用期間のログ分析によって、全アクセス数の約86%のトラフィックをボットが占めていたことを把握したという。Bot Managerの導入によって、ボットにより発生していた無駄なリクエストが無くなった結果、外部サービスの課金を59%削減することに成功したという。

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