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三井物産、領収書電子化BPOサービスを利用、電子帳簿保存法に準拠

2018年9月10日(月)日川 佳三(IT Leaders編集部)

三井物産は、経費管理の新たな仕組みとして、SAP Concurと連携した領収書電子化BPO(ビジネスプロセスアウトソーシング)サービス「e-ZERO」を導入し、運用を開始した。BPOサービスを提供するNTTデータ・スマートソーシングが2018年9月10日に発表した。

 三井物産が導入したNTTデータ・スマートソーシングの「e-ZERO」は、経費が発生した領収書を同社のBPOセンターで電子化し、タイムスタンプの付与から領収書情報の入力代行、廃棄など、電子帳簿保存法で必要とされる全プロセスを運用するサービスである。出張・経費管理クラウドサービスのSAP ConcurのAPIを活用する。利用者は、領収書をBPOセンターに発送するだけで、電子帳簿保存法と適正事務処理要件に準拠した電子化と廃棄が行える。

図1:e-ZEROのサービスイメージ(出典:NTTデータ・スマートソーシング)図1:e-ZEROのサービスイメージ(出典:NTTデータ・スマートソーシング)
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 三井物産は、紙プロセスの廃止、年間数十万件の領収書・請求書の電子化、紙処理の事務負担や保管費用の低減、などを目的に、電子帳簿保存法のスキャナ保存制度に準拠した新業務プロセスを2016年から検討していた。システムの選定にあたっては、フルスクラッチでは体制の迅速な立ち上げや継続的な運用に課題があると考えていた。

 取り組みの背景として三井物産は、電子帳簿保存法のスキャナ保存制度の規制緩和により、スマートフォンを利用した領収書の電子化が可能となり、スキャナ保存に取り組む企業が飛躍的に増加していることを挙げている。「電子化によって、郵送・保管コストの削減、システム利用による利便性向上、業務の効率化、情報漏洩/紛失などセキュリティリスクへの対応、税務監査対応の負荷軽減、といった効果が見込める」(同社)。

 2018年8月時点で、SAP Concurの導入企業の半数以上が、領収書の電子化を検討しているという。領収書の電子化による経済効果は、日本全体で約1兆円という試算がある(コンカー調査)。NTTデータ・スマートソーシングは、SAP Concur導入企業を中心に、2021年度までに100社(初年度10社)の受注を目指す。

 e-ZEROで提供するサービス内容は以下のとおり。

 BPOセンターに発送した領収書を電子化してタイムスタンプを付与する。さらに、領収書に記載している日付、金額、支払先の入力を代行し、領収書の画像付きでSAP Concurに登録する。

 適正事務処理要件に応じた領収書のサンプルチェックと廃棄を実施し、電子化した領収書を保管する。倉庫で領収書を長期に保管する必要がなくなる。領収書廃棄の要件に満たない領収書は、返却するか、原本を保管する。

 電子領収書を検索して閲覧できる仕組みを提供する。電子帳簿保存法に準拠した、検索キーワードでの検索ができる。また、電子帳簿保存法で定めている非改ざん一括チェックを行うための機能を提供する。

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