伊藤忠テクノソリューションズ(CTC)は2018年11月2日、AI技術をビジネスに適用する体制を整えるため、全社的なAI人材の育成に取り組む、と発表した。AIの基礎知識や応用技術が習得できる教育プログラムを約3000人の営業とエンジニアに対して実施する。
CTCは2018年11月から1年間、業種別組織の営業とシステムエンジニアの約3000人を対象に、AI人材を育成する研修プログラム「営業・エンジニアAI基礎研修」を実施する。AIの基礎的な知識を持ちながらシステム構築や運用のプロジェクトを推進できる人材を育成することが狙い。
営業・エンジニアAI基礎研修では、eラーニングを通して、機械学習や深層学習を含むAI領域の基礎知識を教育する。特定の課題に対してAIの精度を競い合う社内コンペティションも実施する。こうして、実務に役立てられるAIスキルを獲得させる。
2019年3月からは、高度なAIスキルを持つエンジニアも育成する。AIを使ったデータ分析や、AIプログラムの開発・実装技術を身に付ける研修として「選抜エンジニアAI応用研修」を実施する。さらに、AI開発のフレームワークや分析ツールなど、AIに関連する製品のエキスパートを育てる研修「AIプロダクトエンジニア研修」を実施する。
CTCはこれまで、AIを利用したシステムの開発、AIを活用するためのハイブリッドクラウド環境の提供、ベンチャー企業との連携などを通じて、AI関連の事業を推進している。2017年11月には、専門組織として「AIビジネス推進部」を新設し、AIの推進体制を整備した。