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カシオ計算機、外部業者への個人情報の授受をファイル暗号化・追跡制御ソフトで電子化

2018年12月14日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

カシオ計算機は、一般消費者へのプレゼント企画などにおいて外部業者に顧客の個人情報を受け渡す際の情報漏洩対策に、ファイル暗号化ソフト「FinalCode」(デジタルアーツ製)を採用した。これまでCD(コンパクトディスク)の手渡しによって実施していた受け渡し業務を電子化した。デジタルアーツが2018年12月14日に発表した。

 カシオ計算機が採用したFinalCodeは、ファイルの閲覧権限をリモートで制御できるファイル暗号化ソフトである。ファイル単位で、指定したユーザーやグループに限って閲覧できるように制限できる。ファイルが手元を離れた後でも、リモートで閲覧権限の変更や一括削除ができる。ファイルを閲覧する社外ユーザーはビューワを無料で利用できるため、費用面でも導入しやすい。

 カシオ計算機は、FinalCodeを導入した背景について、一般消費者向けのキャンペーンが重要な営業施策の1つとなっていることを挙げている。「腕時計など一般消費者向けの製品の売り上げが収益の多くを占めており、一般消費者に直接訴求する商品サイトの運用や、キャンペーンの展開が重要となっている」(同社)。

 一般消費者向けのプレゼント企画などの実施にあたり、抽選や当選者への賞品発送を、外部業者に委託している。応募者の個人情報が記載されたファイルのやり取りを行う際には、データを記録したCD(コンパクトディスク)を人手を介して受け渡していた。キャンペーン終了後には、データの入ったCDの現物を人の手で運んで廃棄していた。

 カシオ計算機は、CDを介して個人情報を受け渡す作業に、多くの時間と工数を費やしていた。この問題を改善するため、顧客情報を授受する業務フローの電子化を模索した。手渡しでのファイルのやり取りとテータ破棄という方法と同等のセキュリティを担保できるソフトとしてFinalCodeを採用した。FinalCodeであれば、手元を離れた顧客情報を確実に破棄し、かつその証拠を残せるからである。q

 FinalCodeの導入によって、CDを人手で受け渡し、人手で廃棄するという作業を無くすことに成功した。さらに、これまで顧客向けカードの発行に数日かかっていた日数が、即日に短縮できるようになった。カシオ計算機では今後、特に機密情報の取り扱いが多い部署を中心に、導入の拡大を検討している。

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