アステリア(旧インフォテリア)は2018年12月25日、「ASTERIA Warp」と「ASTERIA Warp Core」の新版(バージョン名は「1812」)を発表、同日販売を開始した。新版では、データ件数を指定せずにExcelにデータを書き込めるようにするなど、いくつかの強化を施した。価格(税別)は、ASTERIA Warpが480万円から、ASTERIA Warp Coreが月額3万円から。
ASTERIA Warpは、異なるシステム同士をノンプログラミングでデータ連携させられるEAI(アプリケーション統合)ソフトである。各種のアダプタを介して業務ソフトやデータベースなどに接続し、これらのデータをルールに基付いて変換し、外部システムに引き渡せる。ジョブフローを定義/実行するバッチスケジューラ機能も備えており、外部プログラムの起動といった条件に合わせて駆動できる。
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一方のASTERIA WARP Coreは、中小企業向けに機能を絞ったエディションに当たる。通常版のASTERIA Warpとの違いの1つは、ソフトウェアライセンスの初期導入費用を抑えたい中小企業に合わせ、サブスクリプション(購読)型の課金体系を採用していることである。月額制で利用できる。
今回、ASTERIA WarpとASTERIA WARP Coreをバージョンアップした(表1)。新版では、ExcelアダプタとPDFアダプタを強化した。Excelアダプタでは、ユーザーからの要望が強かった機能として、データ件数に決まりがない可変表を扱えるようにした。データ件数を指定することなくExcelに書き込める。
Excel/PDFアダプタの機能拡張 | Excel出力での可変表への書き込み機能を追加 |
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Excel出力での画像の差し込み機能を追加 | |
PDFファイル印刷機能を追加 | |
PDF ファイルを画像ファイルに変換する機能を追加 | |
PDFファイルからテキストを抽出する機能を追加 | |
アダプターの追加 | Slackアダプターを追加 |
LINE アダプターを追加 | |
フローデザイナーの64ビット対応 | 開発環境のフローデザイナーを64ビット化した |
フローテンプレートの追加 | G Suite連携テンプレートなど13種類を追加 |
一方のPDFアダプタでは、PDFファイルを印刷する機能を追加した。ASTERIA Warpのフローの中で作成したPDFファイルや、社内のサーバーやクラウドのストレージ上にあるPDFファイルなどを自動的に印刷できる。これにより例えば、請求書や納品書の作成、印刷、メール配信までをASTERIA Warpで自動化できる。
新版ではさらに、業務フローのテンプレートを13種類追加した(表2)。
テンプレート名 | 概要 |
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Slackにメッセージを投稿 | SlackのAPIを利用してメッセージをポスト |
Slackに今日の天気を投稿 | 今日の天気を取得してSlackに投稿 |
Slackに株価情報を投稿 | 株価情報をSlackに投稿 |
LINE@ 友だち情報の受信/返信 | LINE@に友だち登録/解除したLINEユーザーを管理 |
LINEへメッセージ送信 | LINE@に友だち登録しているLINEユーザーにメッセージを送信 |
GoogleカレンダーからCSVへ | Googleカレンダーからデータを取得しCSVファイルへ出力 ※オプションとしてGoogle カレンダーアダプターが必要 |
CSVからGoogleカレンダーへ | CSVファイルからデータを読み込み、Googleカレンダーを更新 ※オプションとしてGoogle カレンダーアダプターが必要 |
GoogleドライブからCSVへ | Googleドライブからデータを取得しCSVファイルへ出力 ※オプションとしてGoogle ドライブアダプターが必要 |
Googleドライブからダウンロード | Googleドライブからファイルをダウンロード ※オプションとしてGoogle ドライブアダプターが必要 |
Googleドライブにアップロード | アップロードするファイルのパスが含まれるCSVファイルを読み込み、Googleドライブへアップロード ※オプションとしてGoogle ドライブアダプターが必要 |
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