TISインテックグループのネオアクシスは2018年4月17日、日本IBMのオフコンOS「IBM i」(ハードウェアは「Power Systems」)で稼働するインターネットEDIソフト「Toolbox JXクライアント」の機能強化を図り提供を開始したと発表した。別途ファイル変換機能などを作り込まなくても流通BMSを使えるように、データを固定長フォーマットからXMLに変換する機能を追加した。価格(税別)は据え置きで、CPUのグレードによって異なり、22万円からとなっている。
Toolbox JXクライアントは、オフコンのIBM i上で動作するインターネットEDI(電子データ交換)ソフトである(関連記事:オフコン「IBM i」でインターネットEDI、ネオアクシスがJX手順のクライアントソフトを販売)。EDIプロトコル「JX手順」のクライアントソフトである。INSネット(ISDN回線)の上でレガシー手順(JCA手順や全銀TCP/IP手順など)を使っているユーザーは、Toolbox JXクライアントを導入することによってインターネットEDIに移行できる。
インターネットEDIプロトコルの中での、JX手順の最大の特徴は、クライアント(卸業者など)からサーバー(小売店など)に対して定期的に情報を取得しにいくプル型(クライアント/サーバー型)のモデルを採用している点である。JX手順のサーバー機能を用意しなくても、必要な時にJXクライアントを立ち上げて通信するだけでEDIに参加できるため、小規模な卸業者でも導入しやすい。
今回、Toolbox JXクライアントを強化し、転送データをIBM iの固定長フォーマットと、流通BMS(流通ビジネスメッセージ標準)の基本系Ver1.3に準拠したXML形式との間でデータを相互に変換する「XML変換機能」を追加した(図1)。これにより、データ変換プログラムを作り込むことなく、Toolbox JXクライアントの標準機能(コマンド)だけで流通BMS準拠システムとの間でデータをやり取りできるようになった。
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