ソリトンシステムズは2019年8月8日、安全にWebアクセスできるようにするWebブラウザソフトウェア「Soliton SecureBrowser Windows版)(SSB)の新版を発表した。同日から出荷している。新版では、ファイルを安全に受け渡すためのゲートウェイ装置「FileZen」と連携できるようにした。インターネット分離環境において、インターネットからダウンロードした文書ファイルを業務LANに持ち込めるようになった。
Soliton SecureBrowser(SSB)は、安全にWebアクセスできるようにするWebブラウザである。ダウンロードしたWebコンテンツをストレージに保存できない仕組みや、Webブラウザの終了時にWebコンテンツのキャッシュデータを削除する仕組みなどによって、セキュリティを確保する。SSBの内部にオフィス文書のビューア(描画/閲覧)機能を備えており、ダウンロードした文書をSSB単体で閲覧できる。
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専用のゲートウェイ装置「Soliton SecureGateway」(SSG)と組み合わせて使う(図1)。SSBを起動すると、SSGにVPNで接続する。インターネットなど社外へのアクセスはSSGを介してアクセスする。SSGは、認証機能も提供する。ID/パスワードによるユーザー認証や、デジタル証明書による端末認証ができる。
今回、SSBのWindows版を強化した。SSB内にダウンロードした文書ファイルや画像ファイルなどを社内に持ち込めるように、ファイルの受け渡しができるアプライアンス装置であるFileZenと連携できるようにした。従来、文書ファイルは、Webブラウザ上で閲覧できるだけであり、保存やコピーができなかった。これを、FileZenを介して他ユーザーや他システムに引き渡せるようにした。SSB内に一時的に保存したファイルを指定してFileZenにアップロードできる(画面1)。
FileZenは、ファイルをWebインタフェースを介して受け渡せるアプライアンス装置である。Webブラウザ画面による対話型の操作やWeb APIを介してファイルを登録/ダウンロードできる。ネットワーク上でフォルダを共有する使い方と、ダウンロードURLやパスワードを個人あてにメールで通知する使い方ができる。
SSBの新版では、使い勝手も高めた。まず、ブックマークを取り込んで反映できるようにした。日頃業務で使っている「Internet Explorer」や「Microsoft Edge」のブックマークをエクスポートし、SSBの個人ブックマークにインポートできる。さらに、Webサイトのログイン認証情報(ID/パスワード)をSSBに保存できるようにした。毎回ID/パスワードを入力しなくてもよくなった。
価格(税別)は、Soliton SecureBrowser(SSB)が、100万円(100ユーザー)から。FileZenが、188万円から。