インターネットイニシアティブ(IIJ)とソフトクリエイトは2020年2月13日、Windowsファイルサーバーをクラウド型で利用できる「SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービス」を共同開発したと発表した。2020年4月1日から提供する。
SCCloud with IIJ/ファイルサーバサービスは、Windowsファイルサーバーをクラウド型で利用できるサービスである(図1)。マネージド型で提供することで管理者の運用負担を軽減する。

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アクセス権限管理(ACLs)、ボリュームシャドウコピー(VSS)、クォータ制限など、Windowsファイルシステムが持つ機能をそのまま利用できる。オンプレミスのWindowsサーバーと同様に利用できる。
価格(税別)は、初期費用が30万円。月額費用は、最小構成となる容量1TBの品目「ファイルサーバ 1TB」の場合、月額10万円(バックアップ2世代保持)または月額11万4000円(バックアップ7世代保持)。最大構成は10TBで、2020年度上半期には20TBの品目も追加する。
CPUとメモリーも増強できる。標準では2CPUコア、4GBメモリーの構成だが、初期費用6万円でリソースを変更できる。最大構成となる4CPUコアおよびメモリー16GBの場合、追加料金は月額3万円。主な提供機能は表1のとおりとなっている。
機能 | 概要 |
---|---|
ファイルサーバー機能 | Windowsファイルサーバー機能 |
クォータ設定 | ドライブ/フォルダ単位で利用量の上限を設定 |
アクセス権限設定 | フォルダ/ファイルのアクセス権限設定 |
Active Directory連携 | ADと連携可能 |
スナップショット | WindowsのVSS機能を利用したスナップショット取得 |
バックアップ | データのフルバックアップ取得(保存世代数は2世代か7世代を選択可能) |
アンチウイルス | アンチウイルス機能を提供 |
同サービスは、IIJのクラウド基盤技術と、ソフトクリエイトが持つWindowsサーバーの知見を融合して開発した。IIJのネットワークサービスとともに両社で販売する。例えば、アクセス回線にIIJの「IIJ Omnibusサービス」を組み合わせると、プライベート接続環境下でファイルサーバーを利用できる。
このほか、Active Directory(AD)やWindows Server Update Services(WSUS)の機能をクラウドで利用できる「IIJディレクトリサービス for Microsoftや、Windowsのデスクトップ環境にリモートからアクセスできる「IIJ仮想デスクトップサービス」など、IIJの各種のクラウドサービスを組み合わせて利用できる。