野村総合研究所(NRI)は2020年3月13日、米OracleのIaaS型クラウドサービス「Oracle Cloud Infrastructure」を、自社のデータセンターに導入すると発表した。これによりNRIは、Oracle Cloud Infrastructureが備えるクラウド機能群を、自社データセンターで利用できるようになる。サービス開発などで社内利用する。2020年第2四半期からの稼働を予定している。
「Oracle Cloud Infrastructure」は、米Oracleが提供するIaaS型のクラウドサービスである。米Oracleは、ユーザーのデータセンターにOracle Cloud Infrastructureの環境を構築し、ユーザー専用のリージョンとして使えるようにする「dedicated region」と呼ぶ仕組みを用意している。
NRIは今回、米Oracleおよび日本オラクルの協力の下、NRIのデータセンターにおいて、Oracle Cloud InfrastructureのNRI専用リージョンの構築を開始した。Oracle Cloud Infrastructureと同じクラウド機能を、自社のデータセンターで利用できるようになる。専用リージョンの採用は、NRIが世界で初めてとしている。
背景について同社は、パブリッククラウドは有益である一方で、ガバナンスやセキュリティを自社統制下で行いたいというニーズを挙げる。「パブリッククラウドの有用性を最大限に活用するアプローチの1つとして、自社データセンター内に自社専用のパブリッククラウドを設置し、自社統制下で運用することにした」(同社)。