三井情報、FRONTEO、ASEFパートナーズは2020年7月10日、金融機関を中心に接客応対現場のリスク管理を進める企業に向け、AIを活用した「コンプライアンス・リスク管理支援サービス」の提供を開始した。デジタル変革や「ニューノーマル」によって変わる接客応対のリスク管理を、AIで支援する。
三井情報、FRONTEO、ASEFパートナーズの「コンプライアンス・リスク管理支援サービス」は、金融機関の接客応対現場におけるコンプライアンスおよびリスク管理体制の確立を支援するサービスである(図1)。膨大な接客応対の記録を漏れなく即座にチェックし、金融機関の実情に沿ったリスク管理を提案する。
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金融機関の窓口、電話、コールセンターなどで録音された膨大な音声データを音声認識システムでテキスト化し、AIを使用したテキスト解析でコンプライアンス違反のリスクがあるやり取りなどを抽出する。解析結果を基にコンサルティング会社がレポート化するところまでをワンストップで提供する。
テキスト解析には、自然言語処理技術を持つFRONTEOのAIエンジン「KIBIT(キビット)」を活用する。テキスト解析と音声認識システムの導入は、三井情報が支援する。解析結果のレポート化とコンサルティングは、ASEFパートナーズが行う。
背景として3社は、金融機関が実際に行っているコンプライアンス・リスク管理は、接客記録や接客応対を録音した音声データをランダムに抜き出し担当者が確認するサンプルチェックが中心で、対応件数に限りがあり、ブレも発生しやすい問題を挙げる。一方で、「今後、デジタルトランスフォーメーションやニューノーマルによる営業スタイルの変化を受け、接客応対の音声データが増大する」(同社)と見ている。